ブリッツ部キャプテンワッカ、ブリッツ部ティーダ、ブリッツ部マネージャーユウナ、写真部ワンツ、カモメ団生徒会リュックが出てくる学園パラレルなティユウ。
恵方巻きネタで下ネタ。俺の恵方巻き食べて!みたいなネタ苦手な方は回れ右で!
恵方巻きネタで下ネタ。俺の恵方巻き食べて!みたいなネタ苦手な方は回れ右で!
恵方巻き
昼休み、ブリッツ部キャプテンのワッカに教えてもらった恵方巻きを食ってたらワンツに写真を撮られた。とある層には俺の恵方巻き丸かぶりショットの需要があるらしい。ま、エイブスユースの時にいろんな写真撮られたりしてたからそんなに気にしてないけど。
喉カラカラになりながらも恵方巻きを食い終わったらユウナがペットボトルのお茶をくれた。
「ありがと」
一口飲んで一息ついて何気なしに訊ねた。
「ユウナ、恵方巻きもらった?」
「うん」
ブリッツ部マネージャーのユウナは部員分の恵方巻きが入っていたコンビニの袋から取り出しほやほやの恵方巻きを俺に見せた。
「あ、巻いてあげる。貸して」
伸ばした手の平に恵方巻きが乗せられ、俺は自分の机の上でビニールの包みを捲った。ついさっき自分の分を捲ったから手順はばっちり。海苔と酢飯を分けていたビニールを剥がして外側のビニールごと海苔を巻いていく。
「お。さっきの俺のやつより上手く巻けた。さっきは海苔がずれて食ってるうちに中身が出てきそうになってヤバかったんだ」
綺麗に巻けた恵方巻きをユウナに渡そうとしたが、ユウナの肩を掴んで向きを変えた。
「今年は東北東だからこっち向くんだって。はい、ユウナ、あーん」
「えっ」
「ん?どうかした?あ、先にお茶飲んどく?」
ユウナは少し恥ずかしそうに首を横に振った。そして遠慮がちに口を開く。
「もっと口開けないと入らないよ。これ、意外に太かったから」
口を開けて手本を見せると、ユウナも俺の手本ほどに口を開いた。その口に恵方巻きを差し込む。
「はい。目閉じて」
恵方巻きを咥えたまま目を閉じるユウナの手を取り、恵方巻きへと導く。もう片方の手を恵方巻きに添えるユウナに声をかける。
「んで、願い事を思い浮かべながら無言で食べる。頑張れ、ユウナ」
無言で頷き、食べ始めるユウナを見守っていると、隣のクラスのブリッツ部員のもとから戻ってきていたワッカに後頭部を思いっきりはたかれた。
「イッテッ!なんだよ、ワッカ!」
首にワッカの腕が回され、そのままヘッドロックを食らわされる。苦しくなってワッカの腕を叩くと少しだけ力が弱まった。ワッカの顔が近づき、小声で怒られる。
「おっまえ、ユウナになんつーえろいことさせてんだ」
「はぁ?」
えろい?身に覚えないんだけど。
「しかも、太いからって大きい口開けさせておまえが食わせてってどんだけだ」
「え?」
「ったく、ユウナ見てみろよ」
ワッカに解放され、改めてユウナを見る。ユウナに恵方巻きを食べさせた自分の言動を思い返して顔が熱くなった。
っんだよ、ワンツが撮った写真の需要ってやっぱそっちなのかよ。って、ワンツ今いないだろうな。ユウナのこの姿、絶対やっばいだろ。
周囲を見回すとワンツはいなかったけどクラスの男どもがニヤニヤしてた。
あぁ?!見てんじゃねーよっ!
俺は恵方巻きを黙々と食べるユウナの周りの視線を蹴散らすように睨み散らした。そうこうしている間にユウナは食べ終わり、苦しそうに胸を叩く。
「お茶飲む?」
「ん、だいじょうぶ、自分のあるから。んん、あれ?リュック知らない?わたしのお茶」
「ごっめ~ん、ユウナん。さっき恵方巻き食べた後、ユウナんのお茶もらっちゃった。あ、ティーダのがあるじゃん、それ、もらっちゃいなよ」
えっ、と俺とユウナの声が重なった。
それはつまり間接キスってことだよな、リュック。
俺はちょっと照れたけど、ユウナは喉の渇きで辛そうに咳払いする。
「ごめっ、もらって、い…?」
言葉足らずなユウナがすっごくかわいかった。
「あ、うん。いいよ、全然」
ペットボトルの蓋を開けてユウナに渡すと、飲み口を見つめて一瞬ためらった後、ユウナは喉を鳴らしながらお茶を流し込んだ。
やばい。全部、そう見える。ごめん、ユウナ。ユウナからもらったお茶だけど、ユウナが俺のお茶、ごくごく飲んでてマジでやばい。
ペットボトルのお茶を飲みほしたユウナは一息ついて我に返った。
「あ、ごめん。キミにあげたお茶だったのに、わたし全部飲んじゃった。ごめんね」
謝られて罪悪感の生唾を呑みこんだ。
「いや、謝るのはこっちのほう、ッテ!」
ワッカに頭を小突かれ、はっとする。
不思議そうな表情のユウナに何でもないと大袈裟に両手を振って誤魔化した。
「ほれ、気合入ったろうが」
「え?」
ワッカはユウナとリュックに聞こえないように耳打ちする。
「そのやり場のないヤル気を練習に向けるんだよ、嫌でもモチベーション上がるだろ?」
「え、何、そういう行事?」
「いや、違うけどよ。ブリッツ部は毎年それで二週間後のバレンタインで羽目をはずさねーようにしてんだ」
「へえ。ってバレンタインって、男からプレゼントすんだろ?そんなに数打つってこと?」
「ザナルカンドではそうなのか?」
「うん」
「こっちでは女から男にチョコレートを渡すんだ。だから浮かれる連中多くてよ」
「ああ、なるほど」
ワッカは伸びをし、俺の背中を力いっぱい手の平で打った。
「イッ!!」
「ともかく、だ。しばらくは今日のでモチベーション保っとけよ」
「ウッス」
一学年上のワッカが俺たちの教室を出ていくと、リュックが俺の正面に立った。
「なになに?モチベーションって?」
興味津津のリュックに愛想笑いする。
「うーっと、男子の話ッス」
「え~?なにそれ~。じゃあ、ユウナん、こっちは女子の話しよっか。せっかくどんなチョコがいいかアンケートとってたのに~。行こ行こ」
ユウナはリュックに連行され、自分たちの席に戻って行った。去り際にバイバイと手を振るユウナはやっぱりかわいかったッス。
喉カラカラになりながらも恵方巻きを食い終わったらユウナがペットボトルのお茶をくれた。
「ありがと」
一口飲んで一息ついて何気なしに訊ねた。
「ユウナ、恵方巻きもらった?」
「うん」
ブリッツ部マネージャーのユウナは部員分の恵方巻きが入っていたコンビニの袋から取り出しほやほやの恵方巻きを俺に見せた。
「あ、巻いてあげる。貸して」
伸ばした手の平に恵方巻きが乗せられ、俺は自分の机の上でビニールの包みを捲った。ついさっき自分の分を捲ったから手順はばっちり。海苔と酢飯を分けていたビニールを剥がして外側のビニールごと海苔を巻いていく。
「お。さっきの俺のやつより上手く巻けた。さっきは海苔がずれて食ってるうちに中身が出てきそうになってヤバかったんだ」
綺麗に巻けた恵方巻きをユウナに渡そうとしたが、ユウナの肩を掴んで向きを変えた。
「今年は東北東だからこっち向くんだって。はい、ユウナ、あーん」
「えっ」
「ん?どうかした?あ、先にお茶飲んどく?」
ユウナは少し恥ずかしそうに首を横に振った。そして遠慮がちに口を開く。
「もっと口開けないと入らないよ。これ、意外に太かったから」
口を開けて手本を見せると、ユウナも俺の手本ほどに口を開いた。その口に恵方巻きを差し込む。
「はい。目閉じて」
恵方巻きを咥えたまま目を閉じるユウナの手を取り、恵方巻きへと導く。もう片方の手を恵方巻きに添えるユウナに声をかける。
「んで、願い事を思い浮かべながら無言で食べる。頑張れ、ユウナ」
無言で頷き、食べ始めるユウナを見守っていると、隣のクラスのブリッツ部員のもとから戻ってきていたワッカに後頭部を思いっきりはたかれた。
「イッテッ!なんだよ、ワッカ!」
首にワッカの腕が回され、そのままヘッドロックを食らわされる。苦しくなってワッカの腕を叩くと少しだけ力が弱まった。ワッカの顔が近づき、小声で怒られる。
「おっまえ、ユウナになんつーえろいことさせてんだ」
「はぁ?」
えろい?身に覚えないんだけど。
「しかも、太いからって大きい口開けさせておまえが食わせてってどんだけだ」
「え?」
「ったく、ユウナ見てみろよ」
ワッカに解放され、改めてユウナを見る。ユウナに恵方巻きを食べさせた自分の言動を思い返して顔が熱くなった。
っんだよ、ワンツが撮った写真の需要ってやっぱそっちなのかよ。って、ワンツ今いないだろうな。ユウナのこの姿、絶対やっばいだろ。
周囲を見回すとワンツはいなかったけどクラスの男どもがニヤニヤしてた。
あぁ?!見てんじゃねーよっ!
俺は恵方巻きを黙々と食べるユウナの周りの視線を蹴散らすように睨み散らした。そうこうしている間にユウナは食べ終わり、苦しそうに胸を叩く。
「お茶飲む?」
「ん、だいじょうぶ、自分のあるから。んん、あれ?リュック知らない?わたしのお茶」
「ごっめ~ん、ユウナん。さっき恵方巻き食べた後、ユウナんのお茶もらっちゃった。あ、ティーダのがあるじゃん、それ、もらっちゃいなよ」
えっ、と俺とユウナの声が重なった。
それはつまり間接キスってことだよな、リュック。
俺はちょっと照れたけど、ユウナは喉の渇きで辛そうに咳払いする。
「ごめっ、もらって、い…?」
言葉足らずなユウナがすっごくかわいかった。
「あ、うん。いいよ、全然」
ペットボトルの蓋を開けてユウナに渡すと、飲み口を見つめて一瞬ためらった後、ユウナは喉を鳴らしながらお茶を流し込んだ。
やばい。全部、そう見える。ごめん、ユウナ。ユウナからもらったお茶だけど、ユウナが俺のお茶、ごくごく飲んでてマジでやばい。
ペットボトルのお茶を飲みほしたユウナは一息ついて我に返った。
「あ、ごめん。キミにあげたお茶だったのに、わたし全部飲んじゃった。ごめんね」
謝られて罪悪感の生唾を呑みこんだ。
「いや、謝るのはこっちのほう、ッテ!」
ワッカに頭を小突かれ、はっとする。
不思議そうな表情のユウナに何でもないと大袈裟に両手を振って誤魔化した。
「ほれ、気合入ったろうが」
「え?」
ワッカはユウナとリュックに聞こえないように耳打ちする。
「そのやり場のないヤル気を練習に向けるんだよ、嫌でもモチベーション上がるだろ?」
「え、何、そういう行事?」
「いや、違うけどよ。ブリッツ部は毎年それで二週間後のバレンタインで羽目をはずさねーようにしてんだ」
「へえ。ってバレンタインって、男からプレゼントすんだろ?そんなに数打つってこと?」
「ザナルカンドではそうなのか?」
「うん」
「こっちでは女から男にチョコレートを渡すんだ。だから浮かれる連中多くてよ」
「ああ、なるほど」
ワッカは伸びをし、俺の背中を力いっぱい手の平で打った。
「イッ!!」
「ともかく、だ。しばらくは今日のでモチベーション保っとけよ」
「ウッス」
一学年上のワッカが俺たちの教室を出ていくと、リュックが俺の正面に立った。
「なになに?モチベーションって?」
興味津津のリュックに愛想笑いする。
「うーっと、男子の話ッス」
「え~?なにそれ~。じゃあ、ユウナん、こっちは女子の話しよっか。せっかくどんなチョコがいいかアンケートとってたのに~。行こ行こ」
ユウナはリュックに連行され、自分たちの席に戻って行った。去り際にバイバイと手を振るユウナはやっぱりかわいかったッス。
恵方巻き
Text by mimiko.
2014/02/03