凸凹後のお妙さんに艶紅を塗る近藤さんでR18近妙です。
ツイッターでお世話になっている志さんの素敵近妙にムラムラして書かせていただきました。ありがとうございます。
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紅点し指
ある日、性が転換するウイルスが天より撒かれた。女性となったことを受け入れて生きて行くことを決めた自分に、彼女は女らしさを説いてくれた。あの時、妙はどんな気持ちで自分の唇に紅を点してくれたのだろう。
近藤は向かい合わせに座る妙の唇に紅を乗せた薬指を滑らせた。
約束の時間より早くに来てしまった近藤は、手鏡を持つ妙と顔を合わせたのだった。今日はふたりとも休みでどこへも出掛けない。ふたりきりの時間をゆったりと過ごす予定でいたのにと、確認がてら妙に切り出した。遠回しに化粧など必要ないと云ったのが妙の癇に障ったらしく、女心がわかっていないと叱られた。彼女の機嫌を直そうと化粧の手伝いを申し出ると艶紅を渡されたのである。
唇に紅が乗せられるのを待つ妙は、目を伏している。まるで口づけを待っているようだ。紅を塗り終えて彼女の唇から薬指を離すと、茶の大きな瞳がこちらを見上げた。清らかな澄んだ瞳だ。まるで穢れを知らない無垢な少女である。なのに、唇はすでに紅く熟していた。しかも、男の指によって成されたのだ。男心をわかっていないのはそちらのほうでお互い様だ。
近藤は微かに開いた紅い唇に視線を捕らえられたが、逆にこちらもそれを捕らえてやろうと細い顎に指を添えた。
どうせ紅なぞ点しても男に舐めとられてしまうものを。それをわかっていないでもないだろうに。そんなにこちらを煽りたいのか。
近藤は遠慮なしに深く口づけて唇を離してやった。先ほど塗った紅はほぼとれている。ほら見たことか。やはり、とまで考えて近藤は、はっとした。自分を見上げる妙の瞳が潤んでいるわけを理解し、呟く。
「――あ、また塗り直さないと」
そうか、そういうことか。わかっていなかったのはやはり自分のほうであった。女とはどういう生き物であるか教示してくれたのに、だめな教え子で申し訳ない。
近藤は妙の背を抱いてそっと寝かせた。彼女を跨いで両膝と両肘を畳につく。
「え、近藤さん?」
小さく驚いた妙に腕を掴まれ、近藤は控えめに笑って頬に口づけた。そのまま唇は首へと滑り、小さく息をつく声がすると華奢な鎖骨に舌が這う。
「あの、ちょっと、艶紅……っん」
妙の要請に応えようと唇を重ね合わせる。優しく嬲って唇を離すと、やはり先ほどと同じように妙の瞳が潤んでいた。頬は上気し、息も上がっている。口づけで擦れた唇はほのかに紅くなり、合わさった唾液でしっとりとしていた。
きっとそうやってこちらを煽って求められることで愛を感じるのが女という生き物なのだろう。
近藤は少し上がった息を整えようと深く息を吸って静かに吐いた。ゆっくりと着物を剥いで丁寧に愛撫して開く。紅くなろうとしていた花に優しく触れて蜜をすくった薬指で花芽をかわいがる。
「さっきから、どうして、その指ばっかり……」
指摘されて近藤は答える。
「紅を点す指――だからです」
そこに唇をあてがわれ、妙は快感に肌を粟立たせた。
確かに紅を点すときはその指を使うのだと以前、教えた。けれど、その指を今こうしている時に敢えて使う訳はわからない。先ほどからいつもと違う刺激に翻弄されていた妙は、尖った唇と浅く入った薬指にあっさりと追いやられてしまった。あまりのあっけなさに恥ずかしくなり、顔を両手で覆うが、近藤はこちらを気遣うこともなく押し入ってきた。
「あっ、近藤さん……。もうちょっと、待って……」
乞うのも聞かずに近藤は全て妙へと挿し込む。
こうなってしまっては、もう中にいる近藤のことしか考えられない。繋がったまま背中を抱き起された妙は、静かに自分に感じている近藤の首に頭をもたれさせた。
近藤が中にいるだけで気持ちがよくて堪らない。塗ったばかりの艶紅を台無しにされた時は文句のひとつでも言いたかった。が、すぐにそんな気も失せた。あの口づけだけで体がその気になったからだ。近藤が自分の中にいないことが切なかった。それが今はいる。ねだるように腰を動かすと近藤は自分を支えて突き上げてくれた。甘い声で啼いてよがるといいところを擦ってくれる。快感に酔った妙は近藤の名を呼んで口づけを催促する。甘く口づけられ、妙は口端から合わさった唾液をこぼした。それを舐めとった近藤は、妙の唇を薬指の腹でなぞって言う。
「艶紅、すっかり落ちましたね」
眉間に皺をわずかに寄せて微笑んだ近藤は、一息ついて繋がっているところを見下ろした。分身が溶けてしまうのではないかと思うほど妙が熱い。自分を呑み込むそこは真紅に色づき、涎を溢れさせている。見られていることを意識したのか締めつけられ、ついつい息を乱してしまう。不意に腰に力が入り、込みあがる。
「んっ、だから、また……」
と、近藤は妙を抱き締め、耳元に唇を寄せた。
「塗り直しましょう……」
切なげな声に囁かれ、妙は耳に口づけられることを期待する。
「でも、今は塗れな……ぁんっ」
期待通りに口づけられ、甘い声が上がった。
「大丈夫。お妙さんので濡れてるから、擦り合わせるだけですぐに紅くなりますよ、ほら」
と、妙の唇を自分のそれに重ね合わせ、顔を離した。芽吹いている妙のそれを自分の茂みで擦ると悦んだ細腰がくねる。重ねるだけの口づけに物足りなかった妙は、舌をのぞかせた唇を近藤の唇に寄せた。自分を欲しがる妙に嬉しくなった近藤は、彼女の唇から移って残っていた紅を自ら舐めとり、その舌先で妙の唇を撫でる。かわいらしい舌は嬲ってほしそうに、更に突き出され、すっかり血行のよくなった唇はぬらぬらと照っていた。
「綺麗です」
感嘆され、嬉しくなる。
「紅い色がとても綺麗でそそられます」
と、近藤の舌が迎えに来た。自然と熱くなる内側は改めて近藤に吸いつき直す。それに誘われたのか、心持、衝動的に挿し込まれた舌に甘く痺れさせられ、埋め込まれている近藤に熱く痺れさせられた。達していると頭を支えられていた指が一本、耳へと伸びる。またあの指であった。
近藤は向かい合わせに座る妙の唇に紅を乗せた薬指を滑らせた。
約束の時間より早くに来てしまった近藤は、手鏡を持つ妙と顔を合わせたのだった。今日はふたりとも休みでどこへも出掛けない。ふたりきりの時間をゆったりと過ごす予定でいたのにと、確認がてら妙に切り出した。遠回しに化粧など必要ないと云ったのが妙の癇に障ったらしく、女心がわかっていないと叱られた。彼女の機嫌を直そうと化粧の手伝いを申し出ると艶紅を渡されたのである。
唇に紅が乗せられるのを待つ妙は、目を伏している。まるで口づけを待っているようだ。紅を塗り終えて彼女の唇から薬指を離すと、茶の大きな瞳がこちらを見上げた。清らかな澄んだ瞳だ。まるで穢れを知らない無垢な少女である。なのに、唇はすでに紅く熟していた。しかも、男の指によって成されたのだ。男心をわかっていないのはそちらのほうでお互い様だ。
近藤は微かに開いた紅い唇に視線を捕らえられたが、逆にこちらもそれを捕らえてやろうと細い顎に指を添えた。
どうせ紅なぞ点しても男に舐めとられてしまうものを。それをわかっていないでもないだろうに。そんなにこちらを煽りたいのか。
近藤は遠慮なしに深く口づけて唇を離してやった。先ほど塗った紅はほぼとれている。ほら見たことか。やはり、とまで考えて近藤は、はっとした。自分を見上げる妙の瞳が潤んでいるわけを理解し、呟く。
「――あ、また塗り直さないと」
そうか、そういうことか。わかっていなかったのはやはり自分のほうであった。女とはどういう生き物であるか教示してくれたのに、だめな教え子で申し訳ない。
近藤は妙の背を抱いてそっと寝かせた。彼女を跨いで両膝と両肘を畳につく。
「え、近藤さん?」
小さく驚いた妙に腕を掴まれ、近藤は控えめに笑って頬に口づけた。そのまま唇は首へと滑り、小さく息をつく声がすると華奢な鎖骨に舌が這う。
「あの、ちょっと、艶紅……っん」
妙の要請に応えようと唇を重ね合わせる。優しく嬲って唇を離すと、やはり先ほどと同じように妙の瞳が潤んでいた。頬は上気し、息も上がっている。口づけで擦れた唇はほのかに紅くなり、合わさった唾液でしっとりとしていた。
きっとそうやってこちらを煽って求められることで愛を感じるのが女という生き物なのだろう。
近藤は少し上がった息を整えようと深く息を吸って静かに吐いた。ゆっくりと着物を剥いで丁寧に愛撫して開く。紅くなろうとしていた花に優しく触れて蜜をすくった薬指で花芽をかわいがる。
「さっきから、どうして、その指ばっかり……」
指摘されて近藤は答える。
「紅を点す指――だからです」
そこに唇をあてがわれ、妙は快感に肌を粟立たせた。
確かに紅を点すときはその指を使うのだと以前、教えた。けれど、その指を今こうしている時に敢えて使う訳はわからない。先ほどからいつもと違う刺激に翻弄されていた妙は、尖った唇と浅く入った薬指にあっさりと追いやられてしまった。あまりのあっけなさに恥ずかしくなり、顔を両手で覆うが、近藤はこちらを気遣うこともなく押し入ってきた。
「あっ、近藤さん……。もうちょっと、待って……」
乞うのも聞かずに近藤は全て妙へと挿し込む。
こうなってしまっては、もう中にいる近藤のことしか考えられない。繋がったまま背中を抱き起された妙は、静かに自分に感じている近藤の首に頭をもたれさせた。
近藤が中にいるだけで気持ちがよくて堪らない。塗ったばかりの艶紅を台無しにされた時は文句のひとつでも言いたかった。が、すぐにそんな気も失せた。あの口づけだけで体がその気になったからだ。近藤が自分の中にいないことが切なかった。それが今はいる。ねだるように腰を動かすと近藤は自分を支えて突き上げてくれた。甘い声で啼いてよがるといいところを擦ってくれる。快感に酔った妙は近藤の名を呼んで口づけを催促する。甘く口づけられ、妙は口端から合わさった唾液をこぼした。それを舐めとった近藤は、妙の唇を薬指の腹でなぞって言う。
「艶紅、すっかり落ちましたね」
眉間に皺をわずかに寄せて微笑んだ近藤は、一息ついて繋がっているところを見下ろした。分身が溶けてしまうのではないかと思うほど妙が熱い。自分を呑み込むそこは真紅に色づき、涎を溢れさせている。見られていることを意識したのか締めつけられ、ついつい息を乱してしまう。不意に腰に力が入り、込みあがる。
「んっ、だから、また……」
と、近藤は妙を抱き締め、耳元に唇を寄せた。
「塗り直しましょう……」
切なげな声に囁かれ、妙は耳に口づけられることを期待する。
「でも、今は塗れな……ぁんっ」
期待通りに口づけられ、甘い声が上がった。
「大丈夫。お妙さんので濡れてるから、擦り合わせるだけですぐに紅くなりますよ、ほら」
と、妙の唇を自分のそれに重ね合わせ、顔を離した。芽吹いている妙のそれを自分の茂みで擦ると悦んだ細腰がくねる。重ねるだけの口づけに物足りなかった妙は、舌をのぞかせた唇を近藤の唇に寄せた。自分を欲しがる妙に嬉しくなった近藤は、彼女の唇から移って残っていた紅を自ら舐めとり、その舌先で妙の唇を撫でる。かわいらしい舌は嬲ってほしそうに、更に突き出され、すっかり血行のよくなった唇はぬらぬらと照っていた。
「綺麗です」
感嘆され、嬉しくなる。
「紅い色がとても綺麗でそそられます」
と、近藤の舌が迎えに来た。自然と熱くなる内側は改めて近藤に吸いつき直す。それに誘われたのか、心持、衝動的に挿し込まれた舌に甘く痺れさせられ、埋め込まれている近藤に熱く痺れさせられた。達していると頭を支えられていた指が一本、耳へと伸びる。またあの指であった。
紅点し指
Text by mimiko.
2016/06/20