第40巻第三百四十七訓(ラブチョリス回1話目)と第55巻第四百九十二訓~第四百九十六訓(愛染香回)と単行本未収録~WJ2015年14号第五百三十一訓「脱獄」まで前提にしている近妙です。
近藤さんとお妙さんが再会したら?!のギャグ展開妄想です。どこだそこwwです。とても適当なので雰囲気で読んでくださいませ。
近藤さんとお妙さんが再会したら?!のギャグ展開妄想です。どこだそこwwです。とても適当なので雰囲気で読んでくださいませ。
僕の彼女がこんなにデレるはずがない
戦いが終わろうとする戦場で俺は見た。美しく咲く一輪の花を。お妙さんだ。残党の攻撃を下手に受けぬようにと敵を警戒し、新八君の背へと回る。
お妙さん、なんでこんなとこにいるの。お妙さん、なんでこんなとこにいるの。お妙さん、なんでこんなとこにいるの。
「…妙さん…でこんなとこ…るの……お妙さん、なんでこんなとこにいるの、お妙さん、なんでこ……」
「ブツブツうっせーな。こっちは大体片付いたし、あっちももう片付くだろ。あのメガネのとこ行って来いよ」
背後のトシに背中を押され、俺は彼女たちのもとへ颯爽と現れた。
「新八君!」
新八君の背へと回り、お妙さんを囲う。
「どの面下げて僕らの前に出てきやがったんだゴリラ」
新八君に毒づかれ、苦笑する。
「面目ねェ」
「ですって、姉う……」
新八君が言うより先にお妙さんは俺の正面に回った。
「お妙さん!」
もう二度と会えないと思った彼女が目の前にいる。歓喜のあまり抱きついてしまいたくなったが、動く前に彼女の拳がストレートに鼻へ入った。骨が軋む音を聞いたような気がする。打たれて後ろへ倒れる。新八君は身軽に俺を避けた。
「何デレデレしてるのよ!!お妙さんお妙さんって。そっ、それでも真選組局長ですか!バカみたい!!」
彼女は赤くした頬を膨らませてぷいっとそっぽを向いた。
「姉上、お妙さんって一回しか呼んでないし近藤さん、そんなデレデレしてませんよ」
「!!」
白けた新八君の声にどきりとする。
え、何コレどういうこと?新八君?
何がどうなってるのかわからず、とりあえず体を起こして立ち上がるとお妙さんに襲われた。
「近藤さんんんん!」
馬乗りになられ、再び頭を地に打ちつける。衝撃に記憶が飛ぶが、頬を左右に打たれて目を覚ます。
「何勝手にいなくなっとんのじゃあ!!てめェは二十四時間監視された檻に入れられたゴリラであることを忘れんなァ!!」
頬を打つ拳は入る度に衝撃度を増し、再び意識が遠のく。
「姉上ェェェ!なんてこったァ!今までの気持ちの抑圧が一気に噴き出して姉上が凶悪なストーカーにィ!姉上ェ!しっかりしてくださいィ!せっかく近藤さんを取り戻しにきたのに、取り戻せなくなりますよォ!これ以上やったら近藤さん死んじゃいますよォ!」
新八君の叫びの後、頭を揺さ振られることもなくなり、俺は意識を取り戻した。何やら頭に柔らかいものを敷いてるような気がしてそれに触れる。人のような温もりのある、しかも女のような柔らかさがあった。
女……の膝とか?
目を閉じたままもう一度確認すると声がした。
「あんっ」
この声ってもしや……。
心当たりがあったが、まさかと俺は目を見開いた。
「お妙さん……?!」
え、何コレどういうこと?えっと確か新八君が叫んでて……。
記憶を辿るがすぐには思い出せない。
「ごめんなさい、近藤さん。私、ドキがムネムネでちょっとパニックになってるんです。本当は、もっとお淑やかにあなたに……あっ、ダメっ、近藤さん、そんなに見つめないでッ」
と、お妙さんは真っ赤にした顔を両手で覆った。
……え?やっぱり何コレどういうこと?
置かれている状況がわからず、とりあえず俺はお妙さんの膝枕から体を起こした。前方には仲間の姿が確認できず、後方をと思ったら背中にお妙さんが寄り添った。
「あれだけ私のことを好きだって言っておきながら、どうして何も言わずに行ってしまったんですか?あなたが姿を現さなくなって私も新ちゃんもとても寂しかったんですよ?」
「すみません……」
「そんな一言で許したりしませんから」
「申し訳ない……」
「許しません」
きっぱり言われてしまい、何も返せなくなってしまった。そんな俺にお妙さんは助け舟を出してくれる。
「許してほしいですか?」
「はい……」
「じゃあ、十回……キスしてください……」
……え?今なんて?十回、キス?コレなんてラブチョリス?
背中の温もりが離れ、俺は彼女に振り返った。視線を落としているお妙さんの手を握ると、もじもじとしながら徐々に視線を上げて俺と目を合わせた。
「お妙さん……」
彼女の背を抱き寄せ、唇を重ねた。一度、二度、三度、重ねる度に長く合わせる。
「すまねェ、お妙さん……」
そして、最後の一回となる前に言われてしまった。
「あの、もっとちゃんとしたの、してくれますか?」
「……え?ちゃんとしたって言うと……」
「その、大人のキス……なんて、きゃッ言っちゃったッ」
明るい声で恥ずかしがるお妙さんに顔が緩む。
なんだこのデレたお妙さんはなんなんだ。最強じゃねーか。
「じゃあ、ちょっとだけ大人のキス、しちゃいましょうかァ」
「はいッ」
照れながらも元気に返事する声にハートマークを見た俺は、それはそれは濃厚なキスをくれてやった。
「オイぃぃぃ!メガネしっかりしろォォ!つーか、気ィ失うなッ!泡吹くなッ!救護班んんん!総悟ォ!救護班、大至急呼べェェェ!メガネの意識も脈拍も低下ァァァ!」
とかなんとかトシが叫んでいたような気がするが、俺に夢中になってるお妙さんに夢中になっていたのでただの気のせいにしておいた。
お妙さん、なんでこんなとこにいるの。お妙さん、なんでこんなとこにいるの。お妙さん、なんでこんなとこにいるの。
「…妙さん…でこんなとこ…るの……お妙さん、なんでこんなとこにいるの、お妙さん、なんでこ……」
「ブツブツうっせーな。こっちは大体片付いたし、あっちももう片付くだろ。あのメガネのとこ行って来いよ」
背後のトシに背中を押され、俺は彼女たちのもとへ颯爽と現れた。
「新八君!」
新八君の背へと回り、お妙さんを囲う。
「どの面下げて僕らの前に出てきやがったんだゴリラ」
新八君に毒づかれ、苦笑する。
「面目ねェ」
「ですって、姉う……」
新八君が言うより先にお妙さんは俺の正面に回った。
「お妙さん!」
もう二度と会えないと思った彼女が目の前にいる。歓喜のあまり抱きついてしまいたくなったが、動く前に彼女の拳がストレートに鼻へ入った。骨が軋む音を聞いたような気がする。打たれて後ろへ倒れる。新八君は身軽に俺を避けた。
「何デレデレしてるのよ!!お妙さんお妙さんって。そっ、それでも真選組局長ですか!バカみたい!!」
彼女は赤くした頬を膨らませてぷいっとそっぽを向いた。
「姉上、お妙さんって一回しか呼んでないし近藤さん、そんなデレデレしてませんよ」
「!!」
白けた新八君の声にどきりとする。
え、何コレどういうこと?新八君?
何がどうなってるのかわからず、とりあえず体を起こして立ち上がるとお妙さんに襲われた。
「近藤さんんんん!」
馬乗りになられ、再び頭を地に打ちつける。衝撃に記憶が飛ぶが、頬を左右に打たれて目を覚ます。
「何勝手にいなくなっとんのじゃあ!!てめェは二十四時間監視された檻に入れられたゴリラであることを忘れんなァ!!」
頬を打つ拳は入る度に衝撃度を増し、再び意識が遠のく。
「姉上ェェェ!なんてこったァ!今までの気持ちの抑圧が一気に噴き出して姉上が凶悪なストーカーにィ!姉上ェ!しっかりしてくださいィ!せっかく近藤さんを取り戻しにきたのに、取り戻せなくなりますよォ!これ以上やったら近藤さん死んじゃいますよォ!」
新八君の叫びの後、頭を揺さ振られることもなくなり、俺は意識を取り戻した。何やら頭に柔らかいものを敷いてるような気がしてそれに触れる。人のような温もりのある、しかも女のような柔らかさがあった。
女……の膝とか?
目を閉じたままもう一度確認すると声がした。
「あんっ」
この声ってもしや……。
心当たりがあったが、まさかと俺は目を見開いた。
「お妙さん……?!」
え、何コレどういうこと?えっと確か新八君が叫んでて……。
記憶を辿るがすぐには思い出せない。
「ごめんなさい、近藤さん。私、ドキがムネムネでちょっとパニックになってるんです。本当は、もっとお淑やかにあなたに……あっ、ダメっ、近藤さん、そんなに見つめないでッ」
と、お妙さんは真っ赤にした顔を両手で覆った。
……え?やっぱり何コレどういうこと?
置かれている状況がわからず、とりあえず俺はお妙さんの膝枕から体を起こした。前方には仲間の姿が確認できず、後方をと思ったら背中にお妙さんが寄り添った。
「あれだけ私のことを好きだって言っておきながら、どうして何も言わずに行ってしまったんですか?あなたが姿を現さなくなって私も新ちゃんもとても寂しかったんですよ?」
「すみません……」
「そんな一言で許したりしませんから」
「申し訳ない……」
「許しません」
きっぱり言われてしまい、何も返せなくなってしまった。そんな俺にお妙さんは助け舟を出してくれる。
「許してほしいですか?」
「はい……」
「じゃあ、十回……キスしてください……」
……え?今なんて?十回、キス?コレなんてラブチョリス?
背中の温もりが離れ、俺は彼女に振り返った。視線を落としているお妙さんの手を握ると、もじもじとしながら徐々に視線を上げて俺と目を合わせた。
「お妙さん……」
彼女の背を抱き寄せ、唇を重ねた。一度、二度、三度、重ねる度に長く合わせる。
「すまねェ、お妙さん……」
そして、最後の一回となる前に言われてしまった。
「あの、もっとちゃんとしたの、してくれますか?」
「……え?ちゃんとしたって言うと……」
「その、大人のキス……なんて、きゃッ言っちゃったッ」
明るい声で恥ずかしがるお妙さんに顔が緩む。
なんだこのデレたお妙さんはなんなんだ。最強じゃねーか。
「じゃあ、ちょっとだけ大人のキス、しちゃいましょうかァ」
「はいッ」
照れながらも元気に返事する声にハートマークを見た俺は、それはそれは濃厚なキスをくれてやった。
「オイぃぃぃ!メガネしっかりしろォォ!つーか、気ィ失うなッ!泡吹くなッ!救護班んんん!総悟ォ!救護班、大至急呼べェェェ!メガネの意識も脈拍も低下ァァァ!」
とかなんとかトシが叫んでいたような気がするが、俺に夢中になってるお妙さんに夢中になっていたのでただの気のせいにしておいた。
僕の彼女がこんなにデレるはずがない
Text by mimiko.
2015/03/04