ツイッター診断メーカー・不意打ちでキスされたー(http://shindanmaker.com/132399)のある日の診断結果「近藤勲に不意打ちでキスをすると、じっと見つめた後「なに?襲われたいの?」と囁きます。」をもとに土→近→妙で土近土近な妄想を。
土視点で土近が飲みに行って屯所に帰ってきたところ。ラブコメ風味でトシが壊れてます。あとちゅーしてます。
土視点で土近が飲みに行って屯所に帰ってきたところ。ラブコメ風味でトシが壊れてます。あとちゅーしてます。
不意打ちで
十四郎は、足元がおぼつかない勲の片腕をゆっくりと離していくと畳に腰を下ろさせた。
今日は特に事件もなく、定時に勤務を終えて飲みに出かけた。久しぶりにゆっくりと酒を飲めるとあって、いつもは加減しながら飲んでいる勲なのに今日は珍しく酔い潰れてしまった。
――お妙さんがさァ、もうほんっとつれないんだよねェ。そりゃァさ、仕事忙しくて全然、店に行けなかったよ?けどさァ、完全無視はなくね?せめてさァ、ウゼェえんだよゴリラぁぁぁ!とかって殴ってくれた方が何倍もいいのよ俺は。ていうか完全に無視だよ?マジひどくね?なァ、トシ、俺って殴る価値もない男?――
酔い潰れたというより、泣き崩れた、だな。
泣きつかれた時の情けない勲の顔を思い出して目を細めた。
いい加減、諦めりゃァいいのにな。毎度毎度、愚痴を聞かされる身にもなれよ。
十四郎は、月明かりに照らされている畳の上で気持ちよさそうに眠っている勲の顔を見ると、つくづく仕方のない男だと声を出さずに笑った。
どうせいつものように即、振られたら、また即、別の女に惚れたと言い出すと思ってたのに。高嶺といえる花かどうかあやしい女に、ここまで入れ込むとはな。
「……お妙さァん、あなたの勲が今日も来ましたよォ……」
小さな寝言に、微かに胸が痛む。
「あ、待ってお妙さっ……」
十四郎は勲の唇を自分のそれで塞いで離した。間近に勲の吐息を感じ、びくりとして我に返る。
あ、アレ?俺、今何した?
唇に残る柔らかい感触に、目を白黒させて顔を熱くする。
なななな何やってんだ俺ェェェェ!
急激に全身から汗が噴き出ているのを意識すると同時に勲の視線を感じ、緊張で体を強張らせる。
「……」
視線は合わせられないが、見られていることは間違いない。暫しの沈黙に十四郎は生きた心地がしなかった。不意に勲の手が自分の頬に触れ、思わず視線を合わせる。
「なに?襲われたいの?」
と、背中を抱き寄せられる。
えェェェ?!こ、近藤さんんんん?!
「お妙さん、大胆だなァ。じゃあもう、遠慮なく行きますよ?」
自分に言われている訳ではないことに苛立ちを覚え、十四郎は勲の額を掴んで畳に押さえつけた。
「ぐおォォォォ!?」
「頭冷やせよ近藤さん」
眉間に皺を寄せ、まるで憎しみでも込めて発したような低い声に、自分で驚く。
って、なんで俺はあの女に嫉妬してんだァァァァ!!
自分の言動が理解できない十四郎を余所に、勲は前触れなしに受けた頭への衝撃に耐え抜こうと、こめかみを押さえて転がっている。
十四郎は気持ちを整理しようと瞼を閉じて一息ついた。
いや、俺の方が頭を冷やすべきだ。さっさと自分の部屋行って寝よ。
尚も畳に転がり続ける勲をそのままに、十四郎は局長室を後にした。
今日は特に事件もなく、定時に勤務を終えて飲みに出かけた。久しぶりにゆっくりと酒を飲めるとあって、いつもは加減しながら飲んでいる勲なのに今日は珍しく酔い潰れてしまった。
――お妙さんがさァ、もうほんっとつれないんだよねェ。そりゃァさ、仕事忙しくて全然、店に行けなかったよ?けどさァ、完全無視はなくね?せめてさァ、ウゼェえんだよゴリラぁぁぁ!とかって殴ってくれた方が何倍もいいのよ俺は。ていうか完全に無視だよ?マジひどくね?なァ、トシ、俺って殴る価値もない男?――
酔い潰れたというより、泣き崩れた、だな。
泣きつかれた時の情けない勲の顔を思い出して目を細めた。
いい加減、諦めりゃァいいのにな。毎度毎度、愚痴を聞かされる身にもなれよ。
十四郎は、月明かりに照らされている畳の上で気持ちよさそうに眠っている勲の顔を見ると、つくづく仕方のない男だと声を出さずに笑った。
どうせいつものように即、振られたら、また即、別の女に惚れたと言い出すと思ってたのに。高嶺といえる花かどうかあやしい女に、ここまで入れ込むとはな。
「……お妙さァん、あなたの勲が今日も来ましたよォ……」
小さな寝言に、微かに胸が痛む。
「あ、待ってお妙さっ……」
十四郎は勲の唇を自分のそれで塞いで離した。間近に勲の吐息を感じ、びくりとして我に返る。
あ、アレ?俺、今何した?
唇に残る柔らかい感触に、目を白黒させて顔を熱くする。
なななな何やってんだ俺ェェェェ!
急激に全身から汗が噴き出ているのを意識すると同時に勲の視線を感じ、緊張で体を強張らせる。
「……」
視線は合わせられないが、見られていることは間違いない。暫しの沈黙に十四郎は生きた心地がしなかった。不意に勲の手が自分の頬に触れ、思わず視線を合わせる。
「なに?襲われたいの?」
と、背中を抱き寄せられる。
えェェェ?!こ、近藤さんんんん?!
「お妙さん、大胆だなァ。じゃあもう、遠慮なく行きますよ?」
自分に言われている訳ではないことに苛立ちを覚え、十四郎は勲の額を掴んで畳に押さえつけた。
「ぐおォォォォ!?」
「頭冷やせよ近藤さん」
眉間に皺を寄せ、まるで憎しみでも込めて発したような低い声に、自分で驚く。
って、なんで俺はあの女に嫉妬してんだァァァァ!!
自分の言動が理解できない十四郎を余所に、勲は前触れなしに受けた頭への衝撃に耐え抜こうと、こめかみを押さえて転がっている。
十四郎は気持ちを整理しようと瞼を閉じて一息ついた。
いや、俺の方が頭を冷やすべきだ。さっさと自分の部屋行って寝よ。
尚も畳に転がり続ける勲をそのままに、十四郎は局長室を後にした。
不意打ちで
Text by mimiko.
2011/06/24