前置きというか色々思いつかなかった…orz
ということで前触れしで突然にS王子が神楽に迫ってます(しかもどういう状況かわかりづらく…)
神楽が万事屋銀ちゃんの階段を上がろうとしたところ沖田に腕を掴まれ物陰へと引っ張られたイメージで。
ということで前触れしで突然にS王子が神楽に迫ってます(しかもどういう状況かわかりづらく…)
神楽が万事屋銀ちゃんの階段を上がろうとしたところ沖田に腕を掴まれ物陰へと引っ張られたイメージで。
おまえが好きだ
「俺はおまえが好きだ」
神楽は掴まえられている右腕の動きを止めた。
この男は何を言うのだ。神楽は自分の唇を見つめる沖田を睨みつけた。
「そんなの前から知ってるネ。わざわざ言わなくても」
「万事屋の旦那のことは兄貴みたいに慕ってるだけだろ?」
遮るように訊かれ、沖田から視線を逸らす。
「色恋がどうのって訳じゃねェだろ?」
一度逸らした視線を再び戻すと切なげな表情の沖田がいた。
「今、俺がおまえに接吻でもしたらおまえはどうする?殴るか?蹴るか?」
神楽はただ沖田の瞳を見つめる。
「何も言わねェんならするぞ」
何もないことはない。混乱している。いつも何かと自分に敵対してくる。こちらも負けてられないと対抗する。が、沖田の言動から自分に好意を持っているということは知っている。いつも敵対してくるだけに冗談か、はたまた嫌がらせの一種で好意を持っているような態度をとっているのかと感じる時もある。
―万事屋の旦那のことは兄貴みたいに慕ってるだけだろ?色恋がどうのって訳じゃねェだろ?―
確かに銀時を慕っている。しかし、沖田の言うとおりに兄のような存在として見ていると思う。だからといって沖田のことをどう思っているかなど正直わからない。今、受け入れればそれがわかるのだろうか。
「待つネ・・・」
神楽は至近距離にある沖田の唇を見つめながら呟くように言った。
「おまえは私のどこに惚れてる言うアルか」
沖田の動きが止まり、神楽は続ける。
「私、色気ないネ。金も持ってないし得することと言えば用心穴できることくらいネ」
穴って・・・姐さんの影響だろうがわかって言ってやがんのか?
「まァ確かにそうだなァ」
いつもの人を嘲笑うかのような口調に神楽は沖田のことを考えようとしたことを酷く後悔するのと同時に怒りが急激に込み上がってくるのを感じた。
「はァァ?!何こいつムカツクんですけどー、ウソでも色気ムンムンとか言うべきじゃなーい?」
え、チャイナキャラは?
さながら今時の年頃の娘のような口調に沖田は呆気にとられた。
「手、放すアル!」
掴んでいる腕を振り解かれそうになり、沖田は我に返る。
「はぐらかすんじゃねェぞ、チャイナ」
もう片方の手を掴まれ、神楽はその手も振り解こうとする。
「女好きになんのにわざわざ理由なんていんのか」
沖田の顔が近づき、神楽はその近さに背を反らした。
「放すネ!放さないと舌噛むアル!」
唇を結び、眉間に皺を寄せて自分を睨みつけている。沖田は顔の力を抜き、口を開いた。
「ヘィヘィ」
沖田は掴んでいた両手をあっさりと放し、神楽は呆けた。
「夜兎のてめェがただの侍の手を振りほどけねェってのが答えだろ」
「な、何言うネ!そんなことないアル!」
神楽は全身で否定するように殴りかかる。沖田は神楽の頭を片手で抑えながら懐から愛刀、菊一文字RX-7のイヤホンを取り出すと両耳へと装着し、音楽を再生した。
「今度酢こんぶ持ってきてやるから、その代わりに接吻のひとつやふたつくらい奉仕しろィ」
沖田は通りからやってくる新八に気づき、神楽に背を向ける。
「ちょっと待つアル!」
背中越しにひらひらと手を振られ、神楽の怒りは益々込み上がる。
「誰がおまえみたいなスケベオヤジに許すアルか!おととい来るネ!」
イヤホンから流れてくる音越しに神楽の叫び声を聞いた沖田は口元だけで笑った。
神楽は掴まえられている右腕の動きを止めた。
この男は何を言うのだ。神楽は自分の唇を見つめる沖田を睨みつけた。
「そんなの前から知ってるネ。わざわざ言わなくても」
「万事屋の旦那のことは兄貴みたいに慕ってるだけだろ?」
遮るように訊かれ、沖田から視線を逸らす。
「色恋がどうのって訳じゃねェだろ?」
一度逸らした視線を再び戻すと切なげな表情の沖田がいた。
「今、俺がおまえに接吻でもしたらおまえはどうする?殴るか?蹴るか?」
神楽はただ沖田の瞳を見つめる。
「何も言わねェんならするぞ」
何もないことはない。混乱している。いつも何かと自分に敵対してくる。こちらも負けてられないと対抗する。が、沖田の言動から自分に好意を持っているということは知っている。いつも敵対してくるだけに冗談か、はたまた嫌がらせの一種で好意を持っているような態度をとっているのかと感じる時もある。
―万事屋の旦那のことは兄貴みたいに慕ってるだけだろ?色恋がどうのって訳じゃねェだろ?―
確かに銀時を慕っている。しかし、沖田の言うとおりに兄のような存在として見ていると思う。だからといって沖田のことをどう思っているかなど正直わからない。今、受け入れればそれがわかるのだろうか。
「待つネ・・・」
神楽は至近距離にある沖田の唇を見つめながら呟くように言った。
「おまえは私のどこに惚れてる言うアルか」
沖田の動きが止まり、神楽は続ける。
「私、色気ないネ。金も持ってないし得することと言えば用心穴できることくらいネ」
穴って・・・姐さんの影響だろうがわかって言ってやがんのか?
「まァ確かにそうだなァ」
いつもの人を嘲笑うかのような口調に神楽は沖田のことを考えようとしたことを酷く後悔するのと同時に怒りが急激に込み上がってくるのを感じた。
「はァァ?!何こいつムカツクんですけどー、ウソでも色気ムンムンとか言うべきじゃなーい?」
え、チャイナキャラは?
さながら今時の年頃の娘のような口調に沖田は呆気にとられた。
「手、放すアル!」
掴んでいる腕を振り解かれそうになり、沖田は我に返る。
「はぐらかすんじゃねェぞ、チャイナ」
もう片方の手を掴まれ、神楽はその手も振り解こうとする。
「女好きになんのにわざわざ理由なんていんのか」
沖田の顔が近づき、神楽はその近さに背を反らした。
「放すネ!放さないと舌噛むアル!」
唇を結び、眉間に皺を寄せて自分を睨みつけている。沖田は顔の力を抜き、口を開いた。
「ヘィヘィ」
沖田は掴んでいた両手をあっさりと放し、神楽は呆けた。
「夜兎のてめェがただの侍の手を振りほどけねェってのが答えだろ」
「な、何言うネ!そんなことないアル!」
神楽は全身で否定するように殴りかかる。沖田は神楽の頭を片手で抑えながら懐から愛刀、菊一文字RX-7のイヤホンを取り出すと両耳へと装着し、音楽を再生した。
「今度酢こんぶ持ってきてやるから、その代わりに接吻のひとつやふたつくらい奉仕しろィ」
沖田は通りからやってくる新八に気づき、神楽に背を向ける。
「ちょっと待つアル!」
背中越しにひらひらと手を振られ、神楽の怒りは益々込み上がる。
「誰がおまえみたいなスケベオヤジに許すアルか!おととい来るネ!」
イヤホンから流れてくる音越しに神楽の叫び声を聞いた沖田は口元だけで笑った。
おまえが好きだ
Text by mimiko.
2009/11/03