2人の寝室で1回戦目終了して2回戦目突入の頃合いです。
お妙さん育成中のため、まだ避妊具つきです。

おねだり

 勲は布団に仰向けになっている妙の両太腿の間に顔を埋め、快感が一度退いたそこを舐める。唇を離し、ふっと笑った。
「さっきから舐めとってるのに、まだいっぱい濡れてますね」
と、妙の両膝裏に手を添えて腰を浮かせる。襞をなぞっていた舌先がそこより下の窪みに下がろうとし、妙は逃れようと腰を動かす。
「やっ、イ、ヤっ」
 抵抗の声が出ると、勲は顔を上げた。
「さっきの所は嫌ですか?」
「はい……」
「でも、そこまで濡れてましたよ」
と、また顔をそこに埋められ、妙は視線を逸らす。
「お妙さんのやらしいヨダレはお行儀悪くお尻の穴まで、んぅ」
 唇全体で襞を撫でて水音をわざと鳴らし、新たに流れ出てきた蜜を吸い取って唇を離す。
「んっ、垂れてましたよ、そんなによかったですか?」
と、小さな突起を剥き、舌先で弄ぶ。
「ああ、んっ、はぁ、あっ」
「お妙さん、よかったですか?」
 止まることなく嬌声が上がり、答えは返ってこない。勲は、にこりと笑い、突起を口に含んだ。同時に右の中指を浅く抜き差しする。
「やっ、近藤さっ」
 妙の腰が揺れる。
「はい?」
 唇を離さないまま返事し、妙の声が短く上がった。
「あんっ、あ、あの、んっ、ま、まだするの?あっ」
「はい、まだします」
 勲は顔を上げ、妙の様子を窺いながら蜜で溢れかえっているそこを指で撫でまわす。
「明日は休みだから何回でも。ま、次の日、休みじゃなくても俺は何回でもできるんだけど」
 初めて体を重ねて以来、一度だけ連続して体を重ねた日があった。勲の方は翌朝もいつもと変わらず起床していたが、妙は背中から腰から何からと体が思うように動かせず、起床時間に起きることができなかった。夫婦の営みは大事なことだが、妻としていつもと変わらず夫を送り出せなかったことを悔やみ、翌日が休みでない限り、体を重ねるのは一度きりと取り決めた。
「それに、もう中でもイけるようになったんだから一回イったら終わりはもう卒業って言ったよね」
 散々撫でまわされ、妙はゆっくりと胸を上下させ呼吸をし、そこをひくつかせている。襞は充血し、小さな突起は、ぷっくりと膨れている。勲は息をつき、蜜を零している口の淵を人差し指でくるくるとなぞった。
「自分でここ、触ったことありますか?」
 妙は顔を赤くして左右に首を振った。
「お妙さん、手を貸して下さい」
 言われるまま妙は右手を勲に差し出す。妙の中指を舐めて濡らすと、その指先を入口に添えた。
「え……?」
 妙が勲の顔を見ると、そこをまじまじと見ていた勲と視線が合った。
「ちょっ……」
 勲は小首を傾げて微笑み、妙の指の下にして自分の左の中指も入れた。
「あぁっ」
「俺とお妙さんの指がお妙さんの中に入ってますよ」
 勲は中指を揺らす。妙の中指に振動が伝わり、声が上がった。指を締めつけたのがわかり、妙は頬を熱くする。
 はぁ、私、こうやって勲さんを締めつけてるのね……。
「指をヘソの方に曲げてみて下さい」
 指を曲げると勲の指も曲げられ、軽く内壁を押さえつけられる。
「んっ」
「そこが、お妙さんの好きな所です」
 改めて言われると恥ずかしくて堪らない。いやらしいことをしている、されている自覚が増し、羞恥と燻る快感に妙は身を捩る。
「はぁん」
「強めに撫でると体が強張って、ゆるく撫でると腰が震える。強弱をつけて撫で続けてると口の方が締められる。それから徐々に中がほぐれて指以上のものが欲しいと濡らす」
と、左の中指を引き抜き、すぐに右の人差し指と中指を妙の中指に重ねるように差し込む。勲の指は中で曲げられ、妙の中指が太い指に挟まれたまま押さえ込まれる。自分の指が更に内壁を刺激し、悦びの声が上がる。自分の中に指が三本入っていることを意識し、体が戦慄き、妙は救いを求めるように勲を見た。勲は妙の目を見つめながら先程引き抜いて透明の液で濡れた自分の左の中指を舐める。
「あ……」
 妙は顔を赤くし、勲から顔を逸らせたが、勲は妙の頬を撫でて自分の方を向かせた。
「欲しくなったら俺の目を見て欲しいって言うんです」
 促されるまま言ってしまっては、もう後戻りは出来ない。だが、茶化すでもからかうでもない勲の表情に妙は 素直にねだった。
「欲しいです……近藤さんが欲しいです……」
 濡れた唇がそう言うのをじっと見つめていた勲は首筋をぞくりとさせ、息を飲んだ。妙の横に体を寄せると妙の頭を撫でる。
「いい子ですね」
 穏やかな表情と優しい手に妙は心を温め、勲に体を摺り寄せる。勲は妙の脇から腰へと手を這わせ、妙の片足を広げ、横を向かせて体を密着させた。
「え?あの?」
 どうされるのかわからず妙は勲に振り返る。
「横になったまま後ろから入れるんです。もっと足を広げて下さい、そう……」
と、口づけ、妙のそこに自身をあてがった。背中に勲の温もりを感じながら侵入してくるものの大きさに、ぞくぞくとした快感が駆ける。唇を塞がれ、くぐもった嬌声が止まらない。息苦しさを感じた頃にようやく唇が離され、後ろの勲にしがみつきたそうに勲の頬を自分に寄せる。
「やぁぁ、こんどぉさっ、んっ、気持ち、いいの」
 勲を咥えたまま自分のそこがひくつき、更に勲を咥え込もうとしている。
「はぁ、だめ、入ってるだけでも、あぁ」
と、甘い吐息を勲の顎鬚に吹きかける。勲は腰を動かし、根元まで入れると一息つく。
「ああ、すごいです。熱くて溶けそうだ。俺も入ってるだけで気持ちいい……。んっ、お妙さん」
 引き寄せられるように口づけるが、互いに酸素を欲しがるように唇を離す。
「ははは、マズイな。さっき出したばっかなのにまたすぐに出そうです。お妙さんの中すごく気持ちいいです」
と、腰を小刻みに揺らす。
「あんっ、や、そんなに揺らしちゃだめ、近藤さんっ」
 勲は、ふっと笑い、更に妙を揺らした。
「お妙さん、全然だめじゃなさそうだよ。声が、体が、もっとって言ってるよ」
「んっ、じゃあ近藤さん、もっとして」
「はは、じゃあって、お妙さん、んくっ」
 苦しそうに息を詰まらせ、腰をゆっくりと動かす。
「このままじゃあ、すぐにイっちゃいそうだからゆっくりします」
 先程とは違う刺激に、妙は背中を反らせて体をひくつかせる。前触れなく中の痙攣と締めつけで刺激され、思いかけず避妊具越しにぶち撒かれてしまった。
「うぁっ、くっんう……!」
 耐えられずに声が出てしまい、すべてを出し切ると勲は肩で息をする。
 ウッソだァ……。
 あまりの呆気なさに、呆然とする。
 ゆっくりした途端、お妙さんの中がすごい勢いでひくついて、我慢できなくて発射しちゃったよ……。もっとお妙さんの中、愉しみたかったのに、なんでこんなに早く……。はァァ、なっさけねェ……。
「お妙さん……?」
 妙が怒っていないかと恐る恐る声をかける。
「……はい……」
「あの……怒ってない?」
「どうして……?」
「その、今までにないくらいの気持ちよさで呆気なく終わっちゃったから……」
 妙は首を左右に振り、勲に振り向く。
「今までで一番、気持ちよかったの?」
「はい……」
と、勲は申し訳なさで妙から視線を逸らせる。妙は勲の視線を戻そうと頬に手を当てた。
「近藤さんが言ったとおり、中でイくようになったらあんなに気持ちいいなんて、すごいです。今も、なんだか腰の辺りがふわふわしてるんです……」
 妙は愛おしそうに勲に口づける。
「それに今までで一番、気持ちよかったのなら私も一緒です。すごく気持ちよかったです……」
と、微笑んだ。
「そですか、よかったです……」
 勲は唇に軽く口づけると妙はすでに寝入っていた。
 あれ、寝てるよお妙さん。そっか、いっぱい感じてくれたんだな。
 気持ちよさそうに寝息を立てている妙に微笑み、勲は妙の耳に口づけ、告げた。
「お妙さん、愛してます」
「……うん……」
 返事をするような寝言に勲は笑みを零した。
おねだり
Text by mimiko.
2010/12/01

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