真選組版深夜のお絵描き真剣勝負(https://twitter.com/shinsengumi_dr)11/7(土)付のお題。
3年Z組
男子生徒が三名、放課後の教室で話し合いを行っていた。
「シャーラップ!風紀を乱す風紀委員など不届き千万!この近藤勲が成敗してくれる!」
椅子を後ろの席に向けて座り、胸の前で両腕を組むのは自己紹介通りの近藤。
「いやソレ、アンタのことだから」
と、沖田総悟は寒々しい視線を向かい合わせに座る近藤に向け、自分で自分を成敗って切腹でもするんですかと、淡々と突っ込む。それに対して近藤は、ザキにザキを唱えると返す。
「アンタせいで俺たちァ陰で風紀乱し委員会って呼ばれてんだぞ」
沖田の隣の席に着いていた土方十四郎も冷たく言い放つ。
「なんで」
「なんでじゃねーよ。心当たりならあるだろう。女子生徒の縦笛盗んでクラスメイトの前でケツ放り出して翼をくださいって、俺らのほうこそ翼が欲しいよ、どこまでも飛んでこの不名誉と悲しみから逃れたいよ、自由になりたいよ」
「そんなつれないこと言うなよトシぃ。若気の至りじゃないかァ。それも青春だろォ」
猫撫で声ならぬゴリラ撫で声に土方の片眉が引き攣る。
「若気の至りってか、昨日今日の話でしょーが。どんだけ一気に加齢してんですか」
「シャーラップ!総悟!こんな若いうちからそんな淡々としてんじゃありませんよ!高校性活はね、恋とか食欲とか性欲とかを謳歌するためにあるんだぞ!」
堂々と主張する近藤に、土方は青筋を立てる。
「違う違う、偏に不要なもんついてますぜ。生活でしょ、生活」
と、沖田はやはり淡々と突っ込んだ。
「アンタの頭の中は欲まみれなのかよ。高校は勉学に励むところだ」
土方は呆れ顔で溜息をついた。
「だいたい、散々振られまくりの恋愛してるアンタが山崎の恋愛に嫉妬なんざ、お門違いだろ。ったく、これからの風紀委員のあり方について話しておきたいなんて真面目な顔して言うから何かと思いきや、実にならねーことを……」
「いや、実ならば熟した!」
目を伏たまま無言を決めた近藤に一同は括目する。
「僕、近藤勲は今度の日曜日、彼女と野球観戦デート行ってきます!」
目を閉じたまま教室の天井を仰ぐ近藤を呆然と見つめる沖田と土方は、互いに顔を見合わせて乾いた笑みをこぼした。
「またまたァ。どこかで頭ぶつけたりしてませんか」
「夢でした~ってオチなんだろ、どうせ」
信用しないふたりに近藤は言う。
「シャーラップ!嫉妬は見苦しいぞ!」
「いやソレ、さっきのアンタでしょ。ザキにザキ唱えるって言ってたでしょ」
近藤はふたりを真っ直ぐ見据えて口を開いた。
「俺の不屈の愛がついにお妙さんの固く閉じられていた股をこじ開けだぐぶゥゥゥ!」
「あれだけ誰にも話すなと言ったのに何さらしてくれとんのじゃァァァ!」
いつの間にか近藤の背後にいた志村妙は、短髪の脳天を粉砕でもするかの勢いで拳を入れた。
「シャーラップ!風紀を乱す風紀委員など不届き千万!この近藤勲が成敗してくれる!」
椅子を後ろの席に向けて座り、胸の前で両腕を組むのは自己紹介通りの近藤。
「いやソレ、アンタのことだから」
と、沖田総悟は寒々しい視線を向かい合わせに座る近藤に向け、自分で自分を成敗って切腹でもするんですかと、淡々と突っ込む。それに対して近藤は、ザキにザキを唱えると返す。
「アンタせいで俺たちァ陰で風紀乱し委員会って呼ばれてんだぞ」
沖田の隣の席に着いていた土方十四郎も冷たく言い放つ。
「なんで」
「なんでじゃねーよ。心当たりならあるだろう。女子生徒の縦笛盗んでクラスメイトの前でケツ放り出して翼をくださいって、俺らのほうこそ翼が欲しいよ、どこまでも飛んでこの不名誉と悲しみから逃れたいよ、自由になりたいよ」
「そんなつれないこと言うなよトシぃ。若気の至りじゃないかァ。それも青春だろォ」
猫撫で声ならぬゴリラ撫で声に土方の片眉が引き攣る。
「若気の至りってか、昨日今日の話でしょーが。どんだけ一気に加齢してんですか」
「シャーラップ!総悟!こんな若いうちからそんな淡々としてんじゃありませんよ!高校性活はね、恋とか食欲とか性欲とかを謳歌するためにあるんだぞ!」
堂々と主張する近藤に、土方は青筋を立てる。
「違う違う、偏に不要なもんついてますぜ。生活でしょ、生活」
と、沖田はやはり淡々と突っ込んだ。
「アンタの頭の中は欲まみれなのかよ。高校は勉学に励むところだ」
土方は呆れ顔で溜息をついた。
「だいたい、散々振られまくりの恋愛してるアンタが山崎の恋愛に嫉妬なんざ、お門違いだろ。ったく、これからの風紀委員のあり方について話しておきたいなんて真面目な顔して言うから何かと思いきや、実にならねーことを……」
「いや、実ならば熟した!」
目を伏たまま無言を決めた近藤に一同は括目する。
「僕、近藤勲は今度の日曜日、彼女と野球観戦デート行ってきます!」
目を閉じたまま教室の天井を仰ぐ近藤を呆然と見つめる沖田と土方は、互いに顔を見合わせて乾いた笑みをこぼした。
「またまたァ。どこかで頭ぶつけたりしてませんか」
「夢でした~ってオチなんだろ、どうせ」
信用しないふたりに近藤は言う。
「シャーラップ!嫉妬は見苦しいぞ!」
「いやソレ、さっきのアンタでしょ。ザキにザキ唱えるって言ってたでしょ」
近藤はふたりを真っ直ぐ見据えて口を開いた。
「俺の不屈の愛がついにお妙さんの固く閉じられていた股をこじ開けだぐぶゥゥゥ!」
「あれだけ誰にも話すなと言ったのに何さらしてくれとんのじゃァァァ!」
いつの間にか近藤の背後にいた志村妙は、短髪の脳天を粉砕でもするかの勢いで拳を入れた。
3年Z組
Text by mimiko.
2015/11/08