神楽置いてけぼりで強引に事を進ませるサディスト総悟がいます。
途中、照れを誤魔化すデレ総悟もいたりしますが、中二総悟が前面に来てるので甘々えっちをご所望の方は回れ右!
途中、照れを誤魔化すデレ総悟もいたりしますが、中二総悟が前面に来てるので甘々えっちをご所望の方は回れ右!
夢現S
昼下がり、万事屋の前を通りかかった沖田は左手に番傘、右手に酢昆布を手にしていた神楽と出くわした。声を掛けたが、神楽は無視を決め込み、むくれた沖田は酢昆布を箱ごと奪った。好物を理不尽に奪われた神楽は間髪入れずに、飛び蹴りを繰り出す。視線の先に可愛らしい下着を見た沖田は神楽の右足を頬で受けた。
珍しくスリットチャイナ服だと思ったら男を悩殺するためかコノヤロー。ていうか、今どき苺パンツって売ってんのか。てか、なんで苺。旦那が苺好きだから?生憎、俺も苺は嫌いでもねーんだけど。
「何すんでェ、チャイナ。いてェじゃねーか」
蹴られた頬を擦りながら番傘の柄を掴む。
「放セ、このサド野郎」
沖田は神楽の大きな青い瞳をじっと見つめた。
「何ヨ」
「放せとぬかすんなら最初っから苺パンツなんざ見せんなブス」
「何、言うネ。そっちが私の酢コンブ奪ったからダロ。ご無沙汰の酢コンブ早く返すアル。ていうか、勝手に私のパンツ盗み見してんじゃねーヨ」
「そっちがオラオラどうだ~って見せたんじゃねーか」
「はあァ?!誰がおまえ相手にそんな露出狂みたいなマネするネ。おまえに見せてもなんの得にもならないヨ。勘違いも甚だしいアル。被害者はこっちの方ネ。警察に被害届出しに行くヨ」
傘をぶん取り、ドレスの裾を掃った。太腿の高い位置まで入っているスリットから白い足がちらつく。特に見る気がなくても視界に入って仕方がない。
ニャロ、誘ってんのか。わざとらしい掃い方しやがって。
沖田は鼻で息をつきながら持っていた酢昆布を隊服のポケットに入れた。神楽の手を掴んで路地裏へ引っ張る。束にされた雑誌や新聞、蓋つきのごみ箱などがあり、居合わせた野良猫は自分たちに気づいて去って行く。沖田は誰もいないのを確認すると神楽の腰を引き寄せ、もう一方の手をスリットの中に潜らせて太腿を撫でた。
ムカツク。旦那なら見てもいいのかよ。この太腿も苺パンツの中身も旦那のもんだってのか。
「なっ、んん……!」
反撃される隙を与えないようにと神楽の唇を自分の唇で塞ぐ。至近距離で視線が合い、かっとした神楽は沖田を殴ってやろうと傘を振り上げた。沖田がその手を掴むと、今度は別の手が振り下ろされる。頬を殴られそうになったが寸前で、その手を掴む。両手に掴んだ神楽の手に力を入れたが、我に返って手を解き、背中を抱き寄せる。
「腕、痛く……なかったか……?」
口づけながら訊ねると、神楽は吐息混じりに反抗する。
「やめ……放せ、っん」
沖田は構わず、神楽の開いた唇に舌を侵入させた。神楽の舌を舐めるように自分のそれを動かす。小さな水音が鳴り、我に返ったらしい神楽の手に力が入った。つかさず、押しのけられないようにと背中に回した両腕に力を込め、深く口づける。舌を絡めながら顔の向きを変えると神楽のくぐもった声が洩れた。沖田は舌先を擽り、右手で神楽の小さな胸を覆う。
「んっ、や、めロ」
神楽の両手は沖田から離れようと前へ押し出すが、沖田は物ともせず神楽の首に吸いつく。額に熱を帯びた吐息が掛かり、赤い跡を残すと声を出さずに笑った。顔を上げ、頬を赤らめた神楽を見る。
「やめろとか放せとか言ってる割には本気で嫌がってねェじゃねーか。マジで嫌なら俺は今頃あの世だ」
目を伏せ、隊服のスカーフを解くと神楽の目を真っ直ぐに見つめる。
「そーだろチャイナ」
と、神楽に迫る。びくりとした神楽は後ずさり、壁に背を当てた。
「やめ、ふっ」
神楽の唇に自分の唇を押しつける。下唇を唇で挟むと弾力で弾みをつける。柔らかさを確認するような口づけに神楽の眉が下がった。
「ん、おまえの唇、気持ちいいな……」
感じたままを言う沖田に神楽は、どきりとする。
「何言って、む……」
沖田は言葉を遮るように再び下唇を挟んだ。軽く吸ってから唇を離し、額同士を合わせる。
「弾力があって柔らかい」
と、唇を重ねて離す。
「そんなの、おまえだって……」
神楽は恥ずかしそうに視線を逸らした。互いの吐息を感じる至近距離での神楽の可愛い反応に、沖田の体も反応する。
何その攻撃。つうこんのいちげきってくらいに来たんですけど。
沖田は、そっと神楽に口づけながら両胸を持ち上げるように揺らした。
まだ全然ぱふぱふレベルに達してない感じだな。手の平にすっぽりすぎるくらいすっぽりだ……。
「まァこっちもやらかいな……」
「なんだ、まァって」
「や、まァ……な」
と、膨らみの形を探るように撫でる。
「やらしい触り方するナ」
沖田は思い出したように解いたままの首元のスカーフを取り、それを神楽の両手首に巻いて結んだ。
「どういうつもりだコレは」
「おまえに殺されねーための俺の命綱」
「何する気ネ」
「何ってナニ?」
「ナニって何ヨっ」
「おまえが今思い浮かべてるコト」
と、沖田はチャイナドレスのボタンを外す。
「やめるアル。私にその気はないネ」
スカーフに縛られた両手を沖田に向かって振り下ろしたが、沖田の左手が掴んだ。両手を頭上に持ち上げられ、そのまま壁に押さえつける。
「キス」
と、口づけるように顔を近づけられる。息が掛かる距離に、神楽はびくりとして壁に頭をつける。自分は得物で、獣に舌舐めずりしながら狙われているように錯覚した。顔が強張り、嫌に緊張しているのがわかる。胸を打つ鼓動の音が耳に響いた。沖田の顔が耳元に寄り、びくりとする。
「悪くなかっただろ。むしろ良かったはずだ」
「なっ……!」
断言され、かっとなる。何か言い返したいが、言葉が出てこない。神楽は悔しさに下唇を噛み締め、沖田を睨みつけた。向けられた鋭い視線に沖田は、ふっと笑う。
「大丈夫。近藤さんの秘蔵DVDで予習してあるから」
嘲笑うような声と共に吐息を耳に掛けられ、神楽は肩を竦ませた。自然と沖田の唇の片端が上がる。
「夜兎とはいえ、おまえも女だろ。感じるとこちゃんと触って……」
耳に舌を差し込み、囁く。
「優しくしてやる……」
「んっ」
耳朶を吸い、そのまま唇を下へ落として行く。肌から石鹸の香りがし、名残惜しそうに首から顔を離す。神楽の胸を肌蹴させて、はっとした。
「え……」
と、言ったまま沖田の動きが止まる。神楽は不思議そうな顔で楽な姿勢を取ろうと、沖田の頭に縛られた両手を潜らせた。
「おまえ……下着、これだけ……?」
苺柄のキャミソールの布が胸の頂きを強調するように張っている。
頷く神楽に、ぽかんと口を開けた。
かっはァァァ……!
実際に血でも噴き出しそうな程の精神的な打撃を受けた。脳内で吐いた口元の血を右の手の甲で拭う。
オイオイ、ノーブラたァ、いいパンチ持ってるじゃねーか。一ラウンドも立ってねーのにK.O.だぜ。
沖田はキャミソールの上から両胸の先を人差し指で撫でる。神楽が呼吸を詰まらせると親指も添え、軽く摘まんでは放すのを繰り返す。
「はっ、そこ、揉む、ナ……」
切なげな声に堪らなくなり手の平で胸を覆った。だが、もっと柔らかさを感じたくなり、キャミソールを捲り上げ、温かい膨らみに触れる。
うあ、すげ柔らけー。温かくて気持ちいい。
沖田は胸を掴んだまま神楽に口づけ、唇の強張りを解すと舌を差し込んだ。ゆっくりと擽り、丁寧に絡める。
「あっ、ふぁっ……」
僅かに離れた唇から甘い声が洩れ、我慢の限界が来る。
やばい、コイツ、カワイイ……。
眉根を寄せ、遠慮なく舌を絡め唾液を掬う。舌先を潰すように押し、神楽の舌を誘う。やがて自分の舌を求めて動き出す神楽の舌を捕えると、吸いながら離した。口づけの余韻に浸る神楽の唇の端には唾液が光っており、それを舐めてそのまま舌先を顎、首、鎖骨へと這わせる。胸元に幾度か口づけ、両胸を掴んだまま胸の先を口に含んだ。舌で突き、転がし、唇で吸う。もう一方の胸の先も同じように口で愛撫し、沖田は顔を上げた。頼りなく眉を下げ、頬を上気させて唇を結んでいる神楽がいた。まだ幼い顔をしているというのに、とても色っぽい。
「……」
女だ。いつも可愛くねーことばっか言って対抗心剥き出しにしてる奴が、俺に女にされてやがる。
沖田は口元だけで笑った。遠慮なく小さな胸を掴み、時折頂きを刺激する。ドレスのスリットの間から差し込んだ手で下着の上から割れ目を擦り、擽る。布の上から小さな突起の存在を確認すると、それを指の腹で撫でた。次第に硬くなり、びくびくと腰が揺れる。
「んっ、あっ」
唇を噛んで声を我慢していたが、執拗にそこばかりを刺激され、吐息混じりに声が上がった。
「やっぱりここより……」
と、入口に中指を浅く押し込むようにし、その指を硬くなった突起へと滑らす。指の腹と爪で弾くように撫でた。
「ああ、はぁ、あっ、んっ」
「こっちの方がいいのか?」
「そこ、ばっかり、んん、やめっ」
薄く笑って指を入口に戻す。微かに湿っており、先程よりも体がよく揺れている。
感じてきたか?
「やめねーよ」
沖田は腰を落とし、地面に膝を突く。下着に手を掛け、膝上まで下ろすと左足を潜らせ、ドレスの裾と下着を掛けたままの右足を自分の左肩に掛けた。更に足を開こうとしたが、先程、自分のスカーフで縛った神楽の両手が邪魔をする。
「ヤメロ、見るナっ」
と、何度も沖田の額を小突く。
「いてーな、やめろィ」
「イヤダ、放せっ、今すぐ放っ……」
目の前の指に口づけ、神楽の声が止む。白く細い指を舐め、神楽を見上げた。
「じゃあ見ねーよ、見ねーけど舐めてやるよ」
「そんなのっ、ちょっ」
沖田は神楽の両手を頭に載せて目を閉じた。
「見てねーぞ。文句ねーだろ」
「そ……そんなんでどうするつもりネ……」
「言ったじゃねーか舐めるって」
沖田の顔がそこに埋まる。
「やめっ……あっんぅ」
割れ目を広げるように舌を上下に動かす。甘い声が上がり、沖田は瞼を上げた。顔を見上げると、切なげな表情でなんとか声を堪えようとしている。
感じてる、俺に感じてる。
下半身が熱くなるのを感じ、その勢いのまま神楽の腰を抱え込み、舌を動かす。ふと沖田を見た神楽が言った。
「い、やぁ、見ないって、言ったアル、んっ」
「ここは見ねーけど、おまえの顔を見ねー、なんて言った、覚えは、ねェ」
と、小さな突起を弄びながら言い、神楽は顔を熱くする。
「ヘ、ンタイっ、顔も、ん、見る、ナぁ……」
突起を吸われ、声にならない嬌声を上げる。
「ん、それはできねー相談だ……ほら」
そこを両方の親指で押し広げ、赤くなった襞を眺めて神楽の顔を見上げる。
「俺の唾液じゃねーもんで溢れてる。こんなやらしくなってるのを見ねェで何を見ろってんだ」
と、唇をそこに当て、蜜を優しく吸う。唇を結んでいた神楽の口から次第に甘い声が洩れ始め、沖田は微笑んだ。立ち上がると、熱くなっているそこに左の中指をゆっくりと押し込む。きつく締めつけられ、ズボンの中の自身の窮屈さを意識する。衝動のままベルトを外し、ズボンのファスナーを下ろした。
「ちょっ、まさか……!」
勘づいた神楽は体を捩るが沖田の左手が腰に回り、身動きが取れなくなった。
「そのまさかだ」
と、蜜で潤ったそこを自身で撫でる。
「あっ、そんな大きいの、入らなっんっ」
「大丈夫、女のそこは男のこれがちゃんと納まるようにできてる……」
先が入り、涙を滲ませながら大きく息をする神楽の顔を見る。
これ以上入れたら泣くか?
普段は自他共に認めるサディストだ。だが、こういう場面で痛がるようなことはしたくはない。しかし、虐められて辛そうでも耐えるその表情も見てみたい。矛盾しているが正直な気持ちだ。
ていうか、ここまで来て引きさがれるわけねェ。
沖田はほんの僅かな迷いを振り切り、神楽の奥へ押し進めた。根元まで包まれると、その熱さに眉を寄せる。
「熱い……」
すごいな、マジで入りやがった。こんなちっさい体でもちゃんと男を受け止めんだな……。
ひと息つく神楽を見て沖田はゆっくりと動き出した。腰を上下に揺らし、探るように左右にも振る。小刻みに神楽を揺さ振ると自身が更に奥へ侵入し、先が疼く。今までに見たことも聞いたこともない神楽の表情と声に酔いそうだ。
これが女か。いいな、すげーイイ。しかも、こんな所でこんな風に……。
通りには相変わらず人の行き来が多く、いつ誰がこの路地裏にやって来るかわからない。それにも係わらず、自分たちは他の者に見せられないようなことをしている。置かれている状況に高揚させられ、快感にうっとりとする。
「辛くないか?」
「くっ、だいじょう、ぶっ」
痛みを堪える神楽の声に胸を熱くし、口づける。愛おしさが込み上がり、窮屈な神楽の中で自身を波打たせた。
「あっ、なに……、なんか、変……んん」
切なげな息使いで戸惑い、沖田の首にしがみつく。
「あっん、総悟ぉ、気持ちいいよぉ」
やば、イきそ。なんて声出してしがみつきやがる。
沖田は眉間に皺を寄せて呼吸を詰まらせた。
ああ、夢みてー。何コレ、すっげーイイし、可愛いし、HPも知らぬ間にザクザク削られてて全然残ってねェ。つうか、限りなく零に近い一だ。こりゃァもう教会行って生き返らせてもらわねーと……!
「っく、かぐ……ら、はぁ、あっく……!」
「あ、ふぁ、んんっ……!」
***
見慣れた天井が見え、沖田は目をぱちくりとさせた。
……なんでィ、マジで夢か。
屯所の自室で寝そべっていた沖田は畳から体を起こし、山積みの書類が載る座卓へ向かった。
チッ、誰だよ、こんなに書類溜めたの。
日頃からの自分の怠慢さに嫌気がさしたが溜め息で誤魔化し、紙の山から数枚で一組になっている一束を目の前に置いた。白い紙に浮かぶ黒い文字の向こうに滑らかな肌を思い出して座卓に突っ伏する。
ああ、クソっ。どおりで事が上手く運んだはずだ。初めてなのにあんなんなるわきゃねーよな。それも路地裏で青姦。ぜってー誰かに見つかるって。や、まァある意味いいけど。
―あっん、総悟ぉ、気持ちいいよぉ―
あの女、実際にあんな風に鳴くのかな……。
「……まさか本気で……」
惚れて……?
「いやいやいや、ない。それはない」
あんな、顔は可愛くても凶暴な女なんかお断りだ。まァ、真正Sとしてはああいう女こそ調教し甲斐があるってもんだけどよ。……アイツ、やたらカワイかったな……。
夢でのことを思い返したが、左右に首を振って目を細めた。
「いやいやいや」
実際問題、そこへ行きつくまでに俺の命が尽きちまう。つうかアレだ、近藤さんのDVDをまとめて見すぎたせいだ。だからあんな生々しい夢見たんだ。
「……はァ」
あの人のムラムラがうつっちまったかな……。
珍しくスリットチャイナ服だと思ったら男を悩殺するためかコノヤロー。ていうか、今どき苺パンツって売ってんのか。てか、なんで苺。旦那が苺好きだから?生憎、俺も苺は嫌いでもねーんだけど。
「何すんでェ、チャイナ。いてェじゃねーか」
蹴られた頬を擦りながら番傘の柄を掴む。
「放セ、このサド野郎」
沖田は神楽の大きな青い瞳をじっと見つめた。
「何ヨ」
「放せとぬかすんなら最初っから苺パンツなんざ見せんなブス」
「何、言うネ。そっちが私の酢コンブ奪ったからダロ。ご無沙汰の酢コンブ早く返すアル。ていうか、勝手に私のパンツ盗み見してんじゃねーヨ」
「そっちがオラオラどうだ~って見せたんじゃねーか」
「はあァ?!誰がおまえ相手にそんな露出狂みたいなマネするネ。おまえに見せてもなんの得にもならないヨ。勘違いも甚だしいアル。被害者はこっちの方ネ。警察に被害届出しに行くヨ」
傘をぶん取り、ドレスの裾を掃った。太腿の高い位置まで入っているスリットから白い足がちらつく。特に見る気がなくても視界に入って仕方がない。
ニャロ、誘ってんのか。わざとらしい掃い方しやがって。
沖田は鼻で息をつきながら持っていた酢昆布を隊服のポケットに入れた。神楽の手を掴んで路地裏へ引っ張る。束にされた雑誌や新聞、蓋つきのごみ箱などがあり、居合わせた野良猫は自分たちに気づいて去って行く。沖田は誰もいないのを確認すると神楽の腰を引き寄せ、もう一方の手をスリットの中に潜らせて太腿を撫でた。
ムカツク。旦那なら見てもいいのかよ。この太腿も苺パンツの中身も旦那のもんだってのか。
「なっ、んん……!」
反撃される隙を与えないようにと神楽の唇を自分の唇で塞ぐ。至近距離で視線が合い、かっとした神楽は沖田を殴ってやろうと傘を振り上げた。沖田がその手を掴むと、今度は別の手が振り下ろされる。頬を殴られそうになったが寸前で、その手を掴む。両手に掴んだ神楽の手に力を入れたが、我に返って手を解き、背中を抱き寄せる。
「腕、痛く……なかったか……?」
口づけながら訊ねると、神楽は吐息混じりに反抗する。
「やめ……放せ、っん」
沖田は構わず、神楽の開いた唇に舌を侵入させた。神楽の舌を舐めるように自分のそれを動かす。小さな水音が鳴り、我に返ったらしい神楽の手に力が入った。つかさず、押しのけられないようにと背中に回した両腕に力を込め、深く口づける。舌を絡めながら顔の向きを変えると神楽のくぐもった声が洩れた。沖田は舌先を擽り、右手で神楽の小さな胸を覆う。
「んっ、や、めロ」
神楽の両手は沖田から離れようと前へ押し出すが、沖田は物ともせず神楽の首に吸いつく。額に熱を帯びた吐息が掛かり、赤い跡を残すと声を出さずに笑った。顔を上げ、頬を赤らめた神楽を見る。
「やめろとか放せとか言ってる割には本気で嫌がってねェじゃねーか。マジで嫌なら俺は今頃あの世だ」
目を伏せ、隊服のスカーフを解くと神楽の目を真っ直ぐに見つめる。
「そーだろチャイナ」
と、神楽に迫る。びくりとした神楽は後ずさり、壁に背を当てた。
「やめ、ふっ」
神楽の唇に自分の唇を押しつける。下唇を唇で挟むと弾力で弾みをつける。柔らかさを確認するような口づけに神楽の眉が下がった。
「ん、おまえの唇、気持ちいいな……」
感じたままを言う沖田に神楽は、どきりとする。
「何言って、む……」
沖田は言葉を遮るように再び下唇を挟んだ。軽く吸ってから唇を離し、額同士を合わせる。
「弾力があって柔らかい」
と、唇を重ねて離す。
「そんなの、おまえだって……」
神楽は恥ずかしそうに視線を逸らした。互いの吐息を感じる至近距離での神楽の可愛い反応に、沖田の体も反応する。
何その攻撃。つうこんのいちげきってくらいに来たんですけど。
沖田は、そっと神楽に口づけながら両胸を持ち上げるように揺らした。
まだ全然ぱふぱふレベルに達してない感じだな。手の平にすっぽりすぎるくらいすっぽりだ……。
「まァこっちもやらかいな……」
「なんだ、まァって」
「や、まァ……な」
と、膨らみの形を探るように撫でる。
「やらしい触り方するナ」
沖田は思い出したように解いたままの首元のスカーフを取り、それを神楽の両手首に巻いて結んだ。
「どういうつもりだコレは」
「おまえに殺されねーための俺の命綱」
「何する気ネ」
「何ってナニ?」
「ナニって何ヨっ」
「おまえが今思い浮かべてるコト」
と、沖田はチャイナドレスのボタンを外す。
「やめるアル。私にその気はないネ」
スカーフに縛られた両手を沖田に向かって振り下ろしたが、沖田の左手が掴んだ。両手を頭上に持ち上げられ、そのまま壁に押さえつける。
「キス」
と、口づけるように顔を近づけられる。息が掛かる距離に、神楽はびくりとして壁に頭をつける。自分は得物で、獣に舌舐めずりしながら狙われているように錯覚した。顔が強張り、嫌に緊張しているのがわかる。胸を打つ鼓動の音が耳に響いた。沖田の顔が耳元に寄り、びくりとする。
「悪くなかっただろ。むしろ良かったはずだ」
「なっ……!」
断言され、かっとなる。何か言い返したいが、言葉が出てこない。神楽は悔しさに下唇を噛み締め、沖田を睨みつけた。向けられた鋭い視線に沖田は、ふっと笑う。
「大丈夫。近藤さんの秘蔵DVDで予習してあるから」
嘲笑うような声と共に吐息を耳に掛けられ、神楽は肩を竦ませた。自然と沖田の唇の片端が上がる。
「夜兎とはいえ、おまえも女だろ。感じるとこちゃんと触って……」
耳に舌を差し込み、囁く。
「優しくしてやる……」
「んっ」
耳朶を吸い、そのまま唇を下へ落として行く。肌から石鹸の香りがし、名残惜しそうに首から顔を離す。神楽の胸を肌蹴させて、はっとした。
「え……」
と、言ったまま沖田の動きが止まる。神楽は不思議そうな顔で楽な姿勢を取ろうと、沖田の頭に縛られた両手を潜らせた。
「おまえ……下着、これだけ……?」
苺柄のキャミソールの布が胸の頂きを強調するように張っている。
頷く神楽に、ぽかんと口を開けた。
かっはァァァ……!
実際に血でも噴き出しそうな程の精神的な打撃を受けた。脳内で吐いた口元の血を右の手の甲で拭う。
オイオイ、ノーブラたァ、いいパンチ持ってるじゃねーか。一ラウンドも立ってねーのにK.O.だぜ。
沖田はキャミソールの上から両胸の先を人差し指で撫でる。神楽が呼吸を詰まらせると親指も添え、軽く摘まんでは放すのを繰り返す。
「はっ、そこ、揉む、ナ……」
切なげな声に堪らなくなり手の平で胸を覆った。だが、もっと柔らかさを感じたくなり、キャミソールを捲り上げ、温かい膨らみに触れる。
うあ、すげ柔らけー。温かくて気持ちいい。
沖田は胸を掴んだまま神楽に口づけ、唇の強張りを解すと舌を差し込んだ。ゆっくりと擽り、丁寧に絡める。
「あっ、ふぁっ……」
僅かに離れた唇から甘い声が洩れ、我慢の限界が来る。
やばい、コイツ、カワイイ……。
眉根を寄せ、遠慮なく舌を絡め唾液を掬う。舌先を潰すように押し、神楽の舌を誘う。やがて自分の舌を求めて動き出す神楽の舌を捕えると、吸いながら離した。口づけの余韻に浸る神楽の唇の端には唾液が光っており、それを舐めてそのまま舌先を顎、首、鎖骨へと這わせる。胸元に幾度か口づけ、両胸を掴んだまま胸の先を口に含んだ。舌で突き、転がし、唇で吸う。もう一方の胸の先も同じように口で愛撫し、沖田は顔を上げた。頼りなく眉を下げ、頬を上気させて唇を結んでいる神楽がいた。まだ幼い顔をしているというのに、とても色っぽい。
「……」
女だ。いつも可愛くねーことばっか言って対抗心剥き出しにしてる奴が、俺に女にされてやがる。
沖田は口元だけで笑った。遠慮なく小さな胸を掴み、時折頂きを刺激する。ドレスのスリットの間から差し込んだ手で下着の上から割れ目を擦り、擽る。布の上から小さな突起の存在を確認すると、それを指の腹で撫でた。次第に硬くなり、びくびくと腰が揺れる。
「んっ、あっ」
唇を噛んで声を我慢していたが、執拗にそこばかりを刺激され、吐息混じりに声が上がった。
「やっぱりここより……」
と、入口に中指を浅く押し込むようにし、その指を硬くなった突起へと滑らす。指の腹と爪で弾くように撫でた。
「ああ、はぁ、あっ、んっ」
「こっちの方がいいのか?」
「そこ、ばっかり、んん、やめっ」
薄く笑って指を入口に戻す。微かに湿っており、先程よりも体がよく揺れている。
感じてきたか?
「やめねーよ」
沖田は腰を落とし、地面に膝を突く。下着に手を掛け、膝上まで下ろすと左足を潜らせ、ドレスの裾と下着を掛けたままの右足を自分の左肩に掛けた。更に足を開こうとしたが、先程、自分のスカーフで縛った神楽の両手が邪魔をする。
「ヤメロ、見るナっ」
と、何度も沖田の額を小突く。
「いてーな、やめろィ」
「イヤダ、放せっ、今すぐ放っ……」
目の前の指に口づけ、神楽の声が止む。白く細い指を舐め、神楽を見上げた。
「じゃあ見ねーよ、見ねーけど舐めてやるよ」
「そんなのっ、ちょっ」
沖田は神楽の両手を頭に載せて目を閉じた。
「見てねーぞ。文句ねーだろ」
「そ……そんなんでどうするつもりネ……」
「言ったじゃねーか舐めるって」
沖田の顔がそこに埋まる。
「やめっ……あっんぅ」
割れ目を広げるように舌を上下に動かす。甘い声が上がり、沖田は瞼を上げた。顔を見上げると、切なげな表情でなんとか声を堪えようとしている。
感じてる、俺に感じてる。
下半身が熱くなるのを感じ、その勢いのまま神楽の腰を抱え込み、舌を動かす。ふと沖田を見た神楽が言った。
「い、やぁ、見ないって、言ったアル、んっ」
「ここは見ねーけど、おまえの顔を見ねー、なんて言った、覚えは、ねェ」
と、小さな突起を弄びながら言い、神楽は顔を熱くする。
「ヘ、ンタイっ、顔も、ん、見る、ナぁ……」
突起を吸われ、声にならない嬌声を上げる。
「ん、それはできねー相談だ……ほら」
そこを両方の親指で押し広げ、赤くなった襞を眺めて神楽の顔を見上げる。
「俺の唾液じゃねーもんで溢れてる。こんなやらしくなってるのを見ねェで何を見ろってんだ」
と、唇をそこに当て、蜜を優しく吸う。唇を結んでいた神楽の口から次第に甘い声が洩れ始め、沖田は微笑んだ。立ち上がると、熱くなっているそこに左の中指をゆっくりと押し込む。きつく締めつけられ、ズボンの中の自身の窮屈さを意識する。衝動のままベルトを外し、ズボンのファスナーを下ろした。
「ちょっ、まさか……!」
勘づいた神楽は体を捩るが沖田の左手が腰に回り、身動きが取れなくなった。
「そのまさかだ」
と、蜜で潤ったそこを自身で撫でる。
「あっ、そんな大きいの、入らなっんっ」
「大丈夫、女のそこは男のこれがちゃんと納まるようにできてる……」
先が入り、涙を滲ませながら大きく息をする神楽の顔を見る。
これ以上入れたら泣くか?
普段は自他共に認めるサディストだ。だが、こういう場面で痛がるようなことはしたくはない。しかし、虐められて辛そうでも耐えるその表情も見てみたい。矛盾しているが正直な気持ちだ。
ていうか、ここまで来て引きさがれるわけねェ。
沖田はほんの僅かな迷いを振り切り、神楽の奥へ押し進めた。根元まで包まれると、その熱さに眉を寄せる。
「熱い……」
すごいな、マジで入りやがった。こんなちっさい体でもちゃんと男を受け止めんだな……。
ひと息つく神楽を見て沖田はゆっくりと動き出した。腰を上下に揺らし、探るように左右にも振る。小刻みに神楽を揺さ振ると自身が更に奥へ侵入し、先が疼く。今までに見たことも聞いたこともない神楽の表情と声に酔いそうだ。
これが女か。いいな、すげーイイ。しかも、こんな所でこんな風に……。
通りには相変わらず人の行き来が多く、いつ誰がこの路地裏にやって来るかわからない。それにも係わらず、自分たちは他の者に見せられないようなことをしている。置かれている状況に高揚させられ、快感にうっとりとする。
「辛くないか?」
「くっ、だいじょう、ぶっ」
痛みを堪える神楽の声に胸を熱くし、口づける。愛おしさが込み上がり、窮屈な神楽の中で自身を波打たせた。
「あっ、なに……、なんか、変……んん」
切なげな息使いで戸惑い、沖田の首にしがみつく。
「あっん、総悟ぉ、気持ちいいよぉ」
やば、イきそ。なんて声出してしがみつきやがる。
沖田は眉間に皺を寄せて呼吸を詰まらせた。
ああ、夢みてー。何コレ、すっげーイイし、可愛いし、HPも知らぬ間にザクザク削られてて全然残ってねェ。つうか、限りなく零に近い一だ。こりゃァもう教会行って生き返らせてもらわねーと……!
「っく、かぐ……ら、はぁ、あっく……!」
「あ、ふぁ、んんっ……!」
***
見慣れた天井が見え、沖田は目をぱちくりとさせた。
……なんでィ、マジで夢か。
屯所の自室で寝そべっていた沖田は畳から体を起こし、山積みの書類が載る座卓へ向かった。
チッ、誰だよ、こんなに書類溜めたの。
日頃からの自分の怠慢さに嫌気がさしたが溜め息で誤魔化し、紙の山から数枚で一組になっている一束を目の前に置いた。白い紙に浮かぶ黒い文字の向こうに滑らかな肌を思い出して座卓に突っ伏する。
ああ、クソっ。どおりで事が上手く運んだはずだ。初めてなのにあんなんなるわきゃねーよな。それも路地裏で青姦。ぜってー誰かに見つかるって。や、まァある意味いいけど。
―あっん、総悟ぉ、気持ちいいよぉ―
あの女、実際にあんな風に鳴くのかな……。
「……まさか本気で……」
惚れて……?
「いやいやいや、ない。それはない」
あんな、顔は可愛くても凶暴な女なんかお断りだ。まァ、真正Sとしてはああいう女こそ調教し甲斐があるってもんだけどよ。……アイツ、やたらカワイかったな……。
夢でのことを思い返したが、左右に首を振って目を細めた。
「いやいやいや」
実際問題、そこへ行きつくまでに俺の命が尽きちまう。つうかアレだ、近藤さんのDVDをまとめて見すぎたせいだ。だからあんな生々しい夢見たんだ。
「……はァ」
あの人のムラムラがうつっちまったかな……。
夢現S
Text by mimiko.
2010/05/04