「んっ」
もう一方の胸も同じようにしてやると、堪える声が洩れる。
「んんっ」
反対側の耳元へ顔を寄せると、妻の耳を舐める前に首に吸いつかれた。予想外の刺激に肩が揺れてしまう。
「今はそんなことないんですか……?」
「え?」
「今は考えただけでいったりしないんですか……?」
少し悔しそうだ。俺は少し申し訳なくなって苦笑した。
「いけなくもないですけど……」
耳へ、ちゅっと口づけて続ける。
「妙が中イキしてる時に出すのが一番気持ちいいですから……すみません……」
と、耳穴へ舌を差し入れた。
「んっ、別に、謝らなくても……」
「そうですね」
指摘された通りだと笑みをこぼす。
「あ、でも……たとえば、そんなエロくてかわいいかっこで握ったり咥えたりしてくれんだったら割とすぐにいっちゃうと思います」
照れ隠しに笑ってみせると、妻もつられて笑った。
「もう、調子いいんだから……」
「ハハ、すみません」
と、また尻のほうから妻の下着を軽く引き上げる。肩が揺れて首の鈴がちりんと鳴った。腰がびくんと動いたきり硬直する。
「やっ、勲さん、クイクイしちゃ、ダメっ」
「勲ニャンですよ、黒猫チャン」
下着を引きながらもう一方の手で柔らかい尻を覆う。そっと撫でて指に軽く力を入れると妻の腰がまたびくりとする。
「はぁん、やめ、いさ、んんっ、勲ニャンっ、また食い込んじゃうから、やめ、って……んっ」
「引っ張られて食い込むの、そんなにいいんですか?」
と、下着を引いていた手を腹へと回した。今度は前から下着を引く。
「あっ、あっ、やっ、私の、食い込み、興味ないって言ったくせにっ、はぁっ」
先ほどよりも大きな声が上がり、両太腿が揺れる。控えめに鈴は鳴り、下着を引く右手に妻の両手が伸ばされる。
「だめ、やぁ」
頭を横に振るが、両手に力は入っていない。
「ああ。妙の好きな豆に当たってるんですね」
言い当てられた妻は切なげに眉を寄せた。首の鈴を鳴らせながらこくこくと頷く。素直な反応に、つい指が伸びた。下着を引いていたほうの中指を妻の局部に沿わせて妻の好きなそれを曲げた関節で捕らえた。指先で潤っているところを擽る。いい声で鳴く黒猫の前で唇を開いて首を傾げながら顔を近づけると、黒猫は吸い寄せられるように俺に近づいた。同じように唇を開いて舌をのぞかせる。届く手前で止まると待っていられなかったように俺の唇に舌を差し込んだ。探るように動き、舌を与えると、その先で擽られた。蜜に濡れた指先を妻の舌先の動きに合わせてやるとくぐもった声が舌から伝わってきた。それでも懸命に俺の舌を愛撫する妻が愛おしくなり、つい指を滑らせて下の口へと差し込んでしまった。進入に驚いた妻は体を硬くしたが、すぐに俺の中指を受け入れ、指の形に沿う様に締めつけてきた。
「ん、ふぅ、いさお、さん、はぁん」
一度、唇を離した妻だったが、ぷちゅっと音を立てて俺に口づけてから顔を離した。胸を上下させ、呼吸を整える。指を微かに動かすと切なげに息をつく。視線を俺の右の手にやっている妻に言う。
「あれはお尻の食い込みのことですよ」
と、妻の右の尻に当てていた左の手を滑らせる。なめらかだった肌は、しっとりと汗ばんでおり、指先を内腿へとやると微かに粘着質な音がした。
「はぁあっ、だからぁ、お尻に食い込んで、ますって、んっ」
「縦じゃなくて横のことですよ、ここ」
と、尻と太腿の境目をなぞる。余分な肉のないすっきりと丸みを帯びている柔らかい膨らみを手の平でこねるように撫でた。襞が伸ばされたらしく体を震わせる。中に沈めたままの指をそっと引くと、腰が揺れた。
「ぁん、抜いちゃ……」
「指なくなるの、いやなの?」
「ん……」
素直に頷く妻はまたかわいかった。
「じゃあ、足したげますね」
と、薬指を添えて差し込み直す。
途中までゆっくりと進入させ、根元間近になるとぐっと指に力をいれて熱い壁を撫でた。
「んぁっ、そんな入れ方ぁんっ」
いいところに指が当たっているらしい妻は快感に酔っている。
「勲さんの、入れる時みたいな、入れ方、だめぇ」
完全に酔っている。
「だめですか?」
と、二本の指を引くと首の鈴が鳴る。
「あぁ、だめ、勲ニャンの指、抜いちゃだめぇ、はぁぁん」
甘える黒猫は唇を震わせて俺の指をきゅっと捕らえた。一度、緩むと腰が動く。 浅くなった指を咥え直したのだ。
「あっん、指、はぁっ、んんっ」
膣圧が緩むタイミングで指を動かしてやると、鈴を鳴らし喘ぐ。感じすぎているらしく、唇から涎があふれていた。好きなところを指先で掻いてやると、すぐに達してしまった。
「ん……、もっと、奥、ほしいです。勲さん、奥、して……?」
快感の余韻で時折、太腿を跳ねさせては鈴を鳴らし、俺の股間へと手を伸ばした。ピンク色の唇を赤い舌が舐めずりをする。自らの唇を濡らした妻は、待ちきれないように俺の下腹部へと頭を下げた。下着の上から唇で挟まれ、どきりとする。いつもならもっとゆっくりと手で撫で慣らしてくれるというのに、今日は急いているらしい。早々に下着から俺のものは取り出され、唾液の糸を引かせて開いた口に喰われてしまった。
「っはぁ……」
思わず声をもらしてしまう。熱く濡らされて腰が蕩けそうになる。裏側を妻の舌に包まれ、根元から筋へと口内で舐め上げられる。切なくなって息をつくと、舌は根元へと下がった。何度か往復されていると、こぼれ出ていた液に気づかれた。竿を右の手で包み、根元を左の手が押さえる。熱い口内からようやく解放されたが、案の定、妻の唇が亀頭に押しつけられた。温かく濡れて柔らかい唇に優しく口づけられて息が乱れる。優しい刺激をもどかしく感じ始めると、舌先が鈴口をかすめた。
「んっ……」
「勲ニャン」
呼ばれて妻を見ると、こちらを見上げながら舌をその先へ伸ばしていた。妻の舌先が鈴口を優しく撫でるのを見おろし、ゆっくりと肩で息をする。こちらを見ようと背を反らして胸を突き出す姿勢でいるだけに、視線が行く。胸の先は黒いベビードールの奥で赤く色づき、勃っているままだ。俺はそれに指を伸ばした。透ける黒の上から硬くなっているふたつの赤い先を転がす。
「あんっ」
びくりとした妻は俺のものを咥えこんだ。雁首を唇で押さえて頭を動かす。
「あっ、ちょっ」
妻への抗議にと、指の腹で撫でていた先を摘まんで転がした。すると、根元まで咥え込まれ、頬を窄められる。しかも、根元は輪を作った指に捕らえられ、分身を振られた。
「そんなっ、妙っ、はぁっ」
強い刺激に肩を揺らしてしまう。が、妻のほうも腰が揺れていた。俺を咥えたままいい声と共に涎を俺の袋までもらし、尻で円を描くように体を揺らして俺を欲しがっていた。
「妙、放してください……」
「ん、やっ……、んじゅ」
と、俺を口に含んだまま優しく舌で愛撫する。
「はぁ、わかってます……。俺の、舐めてくれてていいから、んっ、俺にも、妙を舐めさせてください……」
一度、妻を退かせて俺は布団へ寝転がった。妻を俺のものに向かせ、仰向けになっている俺の顔を跨らせる。そこは、行燈の頼りない灯りでもわかるくらいに大洪水を起こし、充血し、物欲しそうにひくついていた。滴る甘酸っぱい蜜を啜り、花弁を舌で愛撫する。花びらの隙間を通ると、妻は俺のものを咥えたまま切なげな声をあげた。花芯を擽ると腰を震わせ、全身をくねらせる。口腔は狭まり、蕩けそうな快感が俺の全身を駆ける。蜜を啜ったはずの花弁から、濃い蜜の匂いがした。猛った男を咥えてまた感じている。誘われるまま蜜壺へと舌をやった。唇の弾力を押しつけて壺口をほぐす。あふれ出る蜜を舐めとっているとほぐれた壺口に舌先が浅く入ってしまい、つい奥へと入れてしまった。ぬめりすぎているそこは、とても熱かった。よがり声を上げる妻がいやらしい。とても悦んでいるのだ。更に入れ込みたくなったが、思いとどまって舌を引き抜いた。いやらしく濡れ光る女陰に付着している蜜をまた啜る。今度は、音をたてることを厭わない。むしろわざと音をたててしゃぶり、ねだられるを待つ。
「じゅっ、ん、妙……喉、締めるのは、やめて……よすぎて、いっちまいそうに、なるから……、ぁくっ」
「じゃ、じゃあ、勲さんの、ください、はぁん、はやく、私の奥、いっぱい勲さんので……んぅむ、ふぁ、やぁあぁっ、だめぇ、だめぇ、そんなにしたら、だめぇ」
硬く勃っている小さな豆を吸い上げる。全身をぶるぶると震わせたかと思うと、俺の顎に蜜を滴らせて腰をがくがくと揺らした。
「やぁ、いくぅ、いっちゃう」
うわ言のように言っては甘い吐息をもらす。切なげな声が上がると豆から唇を離した。壺口はひくひくと蠢いている。
「勲さん、いや、いかせて……吸って、私が好きなところ、吸ってぇ……」
艶めかしい声でねだられ、分身が妻の頬に跳ね当たってしまった。が、気に留めず妻の好きなそこへの愛撫を再開する。優しく吸うと再び分身の根元を捕らえられた。
「ん、やっぱり、これ、ください。勲ニャンの、これ、私の奥……」
と、想像したのか身震いする。
「はぁあん、勲ニャンのおちんちんで、私の、好きなとこ擦って、突いて、ください、んぁっ」
妻はもう限界らしい。俺ももう限界だった。俺は、妻を布団へと寝かせ、足を開いた。自分の着物の裾を雑にさばくと妻の太腿の根元へ膝を入れた。
「すみません」
と、妻の腰を浮かせながら口づけ、続ける。
「もっといろいろしたいのに、もう妙の中に……」
と、分身に手を添え、そこへ突き進む。
「ん、妙の奥に行って、突き上げたい……」
切なくなって口づけながら腰に力を込めた。妻の好きなところを擦り上げると、早くも足を痙攣させている。たった一突きで達したらしい。声の無い嬌声を上げる妻の舌をなぶる。合わさる唇から先に涎をあふれさせたのは妻だった。上の口までぐちゅぐちゅだ。余程いいらしい。穢れのない気丈な女をここまで貶めた。だらしのない逝き顔を晒され、征服欲が満たされる。
「はぁ、妙……」
細い腰を捕まえて最奥を小突くと、快感の渦中にいる妻の瞳に眉根を寄せた俺の顔が映る。
「あ、だめっ、いく、それ、いくの、はぁ、あ、今、いってるのに、またいっちゃうぅ、あぁっ、おっきいの、だめぇ、あぁあはぁ……っ!!」
気持ちよさそうに甘く鳴いた。俺に支配されて悦ぶ妻が愛おしくて堪らない。俺を搾るように蠢く熱い粘膜に思考がぼやかされる。放ってしまう一歩手前で踏みとどまり、膣のひくつきを愉しむ。が、気を抜けば腰も抜け、赤血で作った白濁はあっという間に飲み干されてしまうだろう。快感に飲まれすぎないようにと肺に空気を取り込んで脳に酸素を送る。同じように胸を上下させていた妻も懸命に呼吸している。汗で額に貼りついていた髪を梳いてやると、正気を取り戻した妻は乞うた。
「まだ、動かないで、ください……。ん、おかしいの、さっきから、ずっと治まらずに、ひくひくしてるの……」
と、深呼吸する。試しに腰に力を入れてみた。
「あんっ」
かわいい声が上がり、我に返った妻は目を閉じて頭を横に振った。
「だめ、勲さん、お願いっ」
と、両手で目元を覆った。だが、軽く突き上げる度にかわいい声が上がる。突き上げる間隔を徐々に短くしていくと、抗う言葉は出なくなった。代わりに嬉しそうに鳴く。
「ぁん、勲さん、ぎゅってして、んん、はぁ」
「もう、しょうがないなァ。じゃあ、妙も脱いじゃいましょう」
と、上半身を倒した。妻の両腕が首に回ると背を支えて抱き起す。俺は背後に両手を回して帯を解くと着物を脱ぎ棄てた。汗を掻いているというのに気にも留めずに俺の胸筋へ口づける。達する寸前の俺のものを咥え込んでいるというのにその仕草は少女のようにかわいらしい。思わずデレッと顔を緩めてしまう。
「はい、妙、手を上げてください」
両脇の裾で薄い布をたぐって引き上げた。脱がせたベビードールを畳へ置くと、妻に向き合うより先に抱きつかれた。
「ん、勲さんの汗のにおい……いやらしい……」
と、静かに照れながら首の鈴を鳴らせて頬を摺り寄せる。そして、鼻を寄せて体臭を嗅がれた。それだけに留まらず、べろっと出した舌に汗を舐めとられる。妻の唾液に濡れた肌がひやりとした。
「え、ちょっと……」
これからどうするつもりなのだと目を丸くする。首に手を回され、開いていた膝に座り直された。布団に足を突いて妻の腰が動き出す。
「あ、ちょっ」
妻の腰を封じようと掴むが、口づけられる。
「さっき、動かないでって言ったけど、動いて、ください、んっ」
腰を浮かせて自らの体重で俺のものを最奥へ打ちつけた。
「あんっ、んん、ここ、なんだかずっといってるみたいになってるんです。もう、勲さんの、熱いの、ここにいっぱい、欲しい、の」
と、もう一度、腰を浮かせて自ら子宮口へと亀頭を打ち込ませる。ぐちゅんと卑猥な水音と、涼やかな鈴の音が鳴った。
「あぁん、やぁん、勲さんの、かたいの、いいよぉ」
しがみつき、俺の耳元でよがる。熱い吐息にぞくりとする。先程の少女はどこへ行ってしまったんだ。あんなにかわいらしかった娘が、こんなにいやらしい女に豹変するだなんて。そして、猫耳のついた甘えた女は好かない妻が、俺の前ではこの有様だ。俺の熱いのをいっぱい欲しい?そんなのいくらでもくれてやるよ。
妻の目元に口づけ、頬、耳へと口づける。妻に腰を動かされ、頼りない刺激にもどかしさの息をついて耳元で囁く。
「俺も、いいですよ。トロトロで、グチュグチュの妙のおまんこ、すごくよくて、おかしくなりそうです」
細腰を支えて己の腰を打つ。振動で妻の乳房が揺れた。震える乳首に誘われて吸いつくと、膣が締まる。欲の望むまま犯したい。湧き上がってくる射精欲によって一心不乱に己を打ちつけた。
「あっ、すご、また、きてる、はぁっあっ、んっ、いくっ、ずっといってるのに、いさおさんっ、また、いっちゃぅ」
細い腕にしがみつかれ、我に返った。突いたまま妻の尻を揺らすと甘ったるい声を上げた。
「ひぁっ、それ、ぁあっん!いさおさんの、せぇし、ここ、ほしいのぉ……!」
下りてきた子宮に向けて妻の望みに沿う。沿わずにはいられない。ずっと我慢していた。あのお妙さんを身勝手かつ、下劣な想像上で欲望のままに穢していた。だが、たった今は違う。理性を取り払って剥き出しにした妻の本能は、俺の命の種を欲している。
「ああ、妙っ、愛してる……!」
俺は何度も妻の中へそれを注ぎ、妻の悦ぶ声ごと絡め取るように深く口づけた。しかし、妻へ精を放ちたい欲は治まらない。治められない。
「はぁ、あん、勲さん、もう、許して」
四つんばいになった妻を後ろから突く。
「四回目なんて、はぁ、むり、んっ……」
手足を震わせた妻は、うつ伏せで布団へと崩れた。
「勲さんは、いったの三回だから、まだ平気なんでしょうけど、私、もう数えられないくらい、何度もいってるの……。だから、もう、無理です……。今の、擦れてるところも、気持ちいいけど、もう限界……」
何度も達して疲労した妻は、繋がったまま寝入ってしまった。少し申し訳なく思ったが、それもこれも妻がかわいいのが悪いのだ。開き直りはしたが、流石に寝ている女は犯せない。妻の中から分身を引き抜いた。残っていた三回分の精液を掻き出し、黒猫装備を解除してやった。新しい下着と寝間着を着せてやる。
何もしなくてもかわいいのに、猫耳はだめだよねホント。誕生日サイコー。お陰で俺は今日、世界一の幸せ者だったよ。でも、限界までやっちゃってごめんね。妙、ありがとう。
眠る妻の額に口づけると身じろいだ。それがまたかわいらしくて愛おしかった。
もう一方の胸も同じようにしてやると、堪える声が洩れる。
「んんっ」
反対側の耳元へ顔を寄せると、妻の耳を舐める前に首に吸いつかれた。予想外の刺激に肩が揺れてしまう。
「今はそんなことないんですか……?」
「え?」
「今は考えただけでいったりしないんですか……?」
少し悔しそうだ。俺は少し申し訳なくなって苦笑した。
「いけなくもないですけど……」
耳へ、ちゅっと口づけて続ける。
「妙が中イキしてる時に出すのが一番気持ちいいですから……すみません……」
と、耳穴へ舌を差し入れた。
「んっ、別に、謝らなくても……」
「そうですね」
指摘された通りだと笑みをこぼす。
「あ、でも……たとえば、そんなエロくてかわいいかっこで握ったり咥えたりしてくれんだったら割とすぐにいっちゃうと思います」
照れ隠しに笑ってみせると、妻もつられて笑った。
「もう、調子いいんだから……」
「ハハ、すみません」
と、また尻のほうから妻の下着を軽く引き上げる。肩が揺れて首の鈴がちりんと鳴った。腰がびくんと動いたきり硬直する。
「やっ、勲さん、クイクイしちゃ、ダメっ」
「勲ニャンですよ、黒猫チャン」
下着を引きながらもう一方の手で柔らかい尻を覆う。そっと撫でて指に軽く力を入れると妻の腰がまたびくりとする。
「はぁん、やめ、いさ、んんっ、勲ニャンっ、また食い込んじゃうから、やめ、って……んっ」
「引っ張られて食い込むの、そんなにいいんですか?」
と、下着を引いていた手を腹へと回した。今度は前から下着を引く。
「あっ、あっ、やっ、私の、食い込み、興味ないって言ったくせにっ、はぁっ」
先ほどよりも大きな声が上がり、両太腿が揺れる。控えめに鈴は鳴り、下着を引く右手に妻の両手が伸ばされる。
「だめ、やぁ」
頭を横に振るが、両手に力は入っていない。
「ああ。妙の好きな豆に当たってるんですね」
言い当てられた妻は切なげに眉を寄せた。首の鈴を鳴らせながらこくこくと頷く。素直な反応に、つい指が伸びた。下着を引いていたほうの中指を妻の局部に沿わせて妻の好きなそれを曲げた関節で捕らえた。指先で潤っているところを擽る。いい声で鳴く黒猫の前で唇を開いて首を傾げながら顔を近づけると、黒猫は吸い寄せられるように俺に近づいた。同じように唇を開いて舌をのぞかせる。届く手前で止まると待っていられなかったように俺の唇に舌を差し込んだ。探るように動き、舌を与えると、その先で擽られた。蜜に濡れた指先を妻の舌先の動きに合わせてやるとくぐもった声が舌から伝わってきた。それでも懸命に俺の舌を愛撫する妻が愛おしくなり、つい指を滑らせて下の口へと差し込んでしまった。進入に驚いた妻は体を硬くしたが、すぐに俺の中指を受け入れ、指の形に沿う様に締めつけてきた。
「ん、ふぅ、いさお、さん、はぁん」
一度、唇を離した妻だったが、ぷちゅっと音を立てて俺に口づけてから顔を離した。胸を上下させ、呼吸を整える。指を微かに動かすと切なげに息をつく。視線を俺の右の手にやっている妻に言う。
「あれはお尻の食い込みのことですよ」
と、妻の右の尻に当てていた左の手を滑らせる。なめらかだった肌は、しっとりと汗ばんでおり、指先を内腿へとやると微かに粘着質な音がした。
「はぁあっ、だからぁ、お尻に食い込んで、ますって、んっ」
「縦じゃなくて横のことですよ、ここ」
と、尻と太腿の境目をなぞる。余分な肉のないすっきりと丸みを帯びている柔らかい膨らみを手の平でこねるように撫でた。襞が伸ばされたらしく体を震わせる。中に沈めたままの指をそっと引くと、腰が揺れた。
「ぁん、抜いちゃ……」
「指なくなるの、いやなの?」
「ん……」
素直に頷く妻はまたかわいかった。
「じゃあ、足したげますね」
と、薬指を添えて差し込み直す。
途中までゆっくりと進入させ、根元間近になるとぐっと指に力をいれて熱い壁を撫でた。
「んぁっ、そんな入れ方ぁんっ」
いいところに指が当たっているらしい妻は快感に酔っている。
「勲さんの、入れる時みたいな、入れ方、だめぇ」
完全に酔っている。
「だめですか?」
と、二本の指を引くと首の鈴が鳴る。
「あぁ、だめ、勲ニャンの指、抜いちゃだめぇ、はぁぁん」
甘える黒猫は唇を震わせて俺の指をきゅっと捕らえた。一度、緩むと腰が動く。 浅くなった指を咥え直したのだ。
「あっん、指、はぁっ、んんっ」
膣圧が緩むタイミングで指を動かしてやると、鈴を鳴らし喘ぐ。感じすぎているらしく、唇から涎があふれていた。好きなところを指先で掻いてやると、すぐに達してしまった。
「ん……、もっと、奥、ほしいです。勲さん、奥、して……?」
快感の余韻で時折、太腿を跳ねさせては鈴を鳴らし、俺の股間へと手を伸ばした。ピンク色の唇を赤い舌が舐めずりをする。自らの唇を濡らした妻は、待ちきれないように俺の下腹部へと頭を下げた。下着の上から唇で挟まれ、どきりとする。いつもならもっとゆっくりと手で撫で慣らしてくれるというのに、今日は急いているらしい。早々に下着から俺のものは取り出され、唾液の糸を引かせて開いた口に喰われてしまった。
「っはぁ……」
思わず声をもらしてしまう。熱く濡らされて腰が蕩けそうになる。裏側を妻の舌に包まれ、根元から筋へと口内で舐め上げられる。切なくなって息をつくと、舌は根元へと下がった。何度か往復されていると、こぼれ出ていた液に気づかれた。竿を右の手で包み、根元を左の手が押さえる。熱い口内からようやく解放されたが、案の定、妻の唇が亀頭に押しつけられた。温かく濡れて柔らかい唇に優しく口づけられて息が乱れる。優しい刺激をもどかしく感じ始めると、舌先が鈴口をかすめた。
「んっ……」
「勲ニャン」
呼ばれて妻を見ると、こちらを見上げながら舌をその先へ伸ばしていた。妻の舌先が鈴口を優しく撫でるのを見おろし、ゆっくりと肩で息をする。こちらを見ようと背を反らして胸を突き出す姿勢でいるだけに、視線が行く。胸の先は黒いベビードールの奥で赤く色づき、勃っているままだ。俺はそれに指を伸ばした。透ける黒の上から硬くなっているふたつの赤い先を転がす。
「あんっ」
びくりとした妻は俺のものを咥えこんだ。雁首を唇で押さえて頭を動かす。
「あっ、ちょっ」
妻への抗議にと、指の腹で撫でていた先を摘まんで転がした。すると、根元まで咥え込まれ、頬を窄められる。しかも、根元は輪を作った指に捕らえられ、分身を振られた。
「そんなっ、妙っ、はぁっ」
強い刺激に肩を揺らしてしまう。が、妻のほうも腰が揺れていた。俺を咥えたままいい声と共に涎を俺の袋までもらし、尻で円を描くように体を揺らして俺を欲しがっていた。
「妙、放してください……」
「ん、やっ……、んじゅ」
と、俺を口に含んだまま優しく舌で愛撫する。
「はぁ、わかってます……。俺の、舐めてくれてていいから、んっ、俺にも、妙を舐めさせてください……」
一度、妻を退かせて俺は布団へ寝転がった。妻を俺のものに向かせ、仰向けになっている俺の顔を跨らせる。そこは、行燈の頼りない灯りでもわかるくらいに大洪水を起こし、充血し、物欲しそうにひくついていた。滴る甘酸っぱい蜜を啜り、花弁を舌で愛撫する。花びらの隙間を通ると、妻は俺のものを咥えたまま切なげな声をあげた。花芯を擽ると腰を震わせ、全身をくねらせる。口腔は狭まり、蕩けそうな快感が俺の全身を駆ける。蜜を啜ったはずの花弁から、濃い蜜の匂いがした。猛った男を咥えてまた感じている。誘われるまま蜜壺へと舌をやった。唇の弾力を押しつけて壺口をほぐす。あふれ出る蜜を舐めとっているとほぐれた壺口に舌先が浅く入ってしまい、つい奥へと入れてしまった。ぬめりすぎているそこは、とても熱かった。よがり声を上げる妻がいやらしい。とても悦んでいるのだ。更に入れ込みたくなったが、思いとどまって舌を引き抜いた。いやらしく濡れ光る女陰に付着している蜜をまた啜る。今度は、音をたてることを厭わない。むしろわざと音をたててしゃぶり、ねだられるを待つ。
「じゅっ、ん、妙……喉、締めるのは、やめて……よすぎて、いっちまいそうに、なるから……、ぁくっ」
「じゃ、じゃあ、勲さんの、ください、はぁん、はやく、私の奥、いっぱい勲さんので……んぅむ、ふぁ、やぁあぁっ、だめぇ、だめぇ、そんなにしたら、だめぇ」
硬く勃っている小さな豆を吸い上げる。全身をぶるぶると震わせたかと思うと、俺の顎に蜜を滴らせて腰をがくがくと揺らした。
「やぁ、いくぅ、いっちゃう」
うわ言のように言っては甘い吐息をもらす。切なげな声が上がると豆から唇を離した。壺口はひくひくと蠢いている。
「勲さん、いや、いかせて……吸って、私が好きなところ、吸ってぇ……」
艶めかしい声でねだられ、分身が妻の頬に跳ね当たってしまった。が、気に留めず妻の好きなそこへの愛撫を再開する。優しく吸うと再び分身の根元を捕らえられた。
「ん、やっぱり、これ、ください。勲ニャンの、これ、私の奥……」
と、想像したのか身震いする。
「はぁあん、勲ニャンのおちんちんで、私の、好きなとこ擦って、突いて、ください、んぁっ」
妻はもう限界らしい。俺ももう限界だった。俺は、妻を布団へと寝かせ、足を開いた。自分の着物の裾を雑にさばくと妻の太腿の根元へ膝を入れた。
「すみません」
と、妻の腰を浮かせながら口づけ、続ける。
「もっといろいろしたいのに、もう妙の中に……」
と、分身に手を添え、そこへ突き進む。
「ん、妙の奥に行って、突き上げたい……」
切なくなって口づけながら腰に力を込めた。妻の好きなところを擦り上げると、早くも足を痙攣させている。たった一突きで達したらしい。声の無い嬌声を上げる妻の舌をなぶる。合わさる唇から先に涎をあふれさせたのは妻だった。上の口までぐちゅぐちゅだ。余程いいらしい。穢れのない気丈な女をここまで貶めた。だらしのない逝き顔を晒され、征服欲が満たされる。
「はぁ、妙……」
細い腰を捕まえて最奥を小突くと、快感の渦中にいる妻の瞳に眉根を寄せた俺の顔が映る。
「あ、だめっ、いく、それ、いくの、はぁ、あ、今、いってるのに、またいっちゃうぅ、あぁっ、おっきいの、だめぇ、あぁあはぁ……っ!!」
気持ちよさそうに甘く鳴いた。俺に支配されて悦ぶ妻が愛おしくて堪らない。俺を搾るように蠢く熱い粘膜に思考がぼやかされる。放ってしまう一歩手前で踏みとどまり、膣のひくつきを愉しむ。が、気を抜けば腰も抜け、赤血で作った白濁はあっという間に飲み干されてしまうだろう。快感に飲まれすぎないようにと肺に空気を取り込んで脳に酸素を送る。同じように胸を上下させていた妻も懸命に呼吸している。汗で額に貼りついていた髪を梳いてやると、正気を取り戻した妻は乞うた。
「まだ、動かないで、ください……。ん、おかしいの、さっきから、ずっと治まらずに、ひくひくしてるの……」
と、深呼吸する。試しに腰に力を入れてみた。
「あんっ」
かわいい声が上がり、我に返った妻は目を閉じて頭を横に振った。
「だめ、勲さん、お願いっ」
と、両手で目元を覆った。だが、軽く突き上げる度にかわいい声が上がる。突き上げる間隔を徐々に短くしていくと、抗う言葉は出なくなった。代わりに嬉しそうに鳴く。
「ぁん、勲さん、ぎゅってして、んん、はぁ」
「もう、しょうがないなァ。じゃあ、妙も脱いじゃいましょう」
と、上半身を倒した。妻の両腕が首に回ると背を支えて抱き起す。俺は背後に両手を回して帯を解くと着物を脱ぎ棄てた。汗を掻いているというのに気にも留めずに俺の胸筋へ口づける。達する寸前の俺のものを咥え込んでいるというのにその仕草は少女のようにかわいらしい。思わずデレッと顔を緩めてしまう。
「はい、妙、手を上げてください」
両脇の裾で薄い布をたぐって引き上げた。脱がせたベビードールを畳へ置くと、妻に向き合うより先に抱きつかれた。
「ん、勲さんの汗のにおい……いやらしい……」
と、静かに照れながら首の鈴を鳴らせて頬を摺り寄せる。そして、鼻を寄せて体臭を嗅がれた。それだけに留まらず、べろっと出した舌に汗を舐めとられる。妻の唾液に濡れた肌がひやりとした。
「え、ちょっと……」
これからどうするつもりなのだと目を丸くする。首に手を回され、開いていた膝に座り直された。布団に足を突いて妻の腰が動き出す。
「あ、ちょっ」
妻の腰を封じようと掴むが、口づけられる。
「さっき、動かないでって言ったけど、動いて、ください、んっ」
腰を浮かせて自らの体重で俺のものを最奥へ打ちつけた。
「あんっ、んん、ここ、なんだかずっといってるみたいになってるんです。もう、勲さんの、熱いの、ここにいっぱい、欲しい、の」
と、もう一度、腰を浮かせて自ら子宮口へと亀頭を打ち込ませる。ぐちゅんと卑猥な水音と、涼やかな鈴の音が鳴った。
「あぁん、やぁん、勲さんの、かたいの、いいよぉ」
しがみつき、俺の耳元でよがる。熱い吐息にぞくりとする。先程の少女はどこへ行ってしまったんだ。あんなにかわいらしかった娘が、こんなにいやらしい女に豹変するだなんて。そして、猫耳のついた甘えた女は好かない妻が、俺の前ではこの有様だ。俺の熱いのをいっぱい欲しい?そんなのいくらでもくれてやるよ。
妻の目元に口づけ、頬、耳へと口づける。妻に腰を動かされ、頼りない刺激にもどかしさの息をついて耳元で囁く。
「俺も、いいですよ。トロトロで、グチュグチュの妙のおまんこ、すごくよくて、おかしくなりそうです」
細腰を支えて己の腰を打つ。振動で妻の乳房が揺れた。震える乳首に誘われて吸いつくと、膣が締まる。欲の望むまま犯したい。湧き上がってくる射精欲によって一心不乱に己を打ちつけた。
「あっ、すご、また、きてる、はぁっあっ、んっ、いくっ、ずっといってるのに、いさおさんっ、また、いっちゃぅ」
細い腕にしがみつかれ、我に返った。突いたまま妻の尻を揺らすと甘ったるい声を上げた。
「ひぁっ、それ、ぁあっん!いさおさんの、せぇし、ここ、ほしいのぉ……!」
下りてきた子宮に向けて妻の望みに沿う。沿わずにはいられない。ずっと我慢していた。あのお妙さんを身勝手かつ、下劣な想像上で欲望のままに穢していた。だが、たった今は違う。理性を取り払って剥き出しにした妻の本能は、俺の命の種を欲している。
「ああ、妙っ、愛してる……!」
俺は何度も妻の中へそれを注ぎ、妻の悦ぶ声ごと絡め取るように深く口づけた。しかし、妻へ精を放ちたい欲は治まらない。治められない。
「はぁ、あん、勲さん、もう、許して」
四つんばいになった妻を後ろから突く。
「四回目なんて、はぁ、むり、んっ……」
手足を震わせた妻は、うつ伏せで布団へと崩れた。
「勲さんは、いったの三回だから、まだ平気なんでしょうけど、私、もう数えられないくらい、何度もいってるの……。だから、もう、無理です……。今の、擦れてるところも、気持ちいいけど、もう限界……」
何度も達して疲労した妻は、繋がったまま寝入ってしまった。少し申し訳なく思ったが、それもこれも妻がかわいいのが悪いのだ。開き直りはしたが、流石に寝ている女は犯せない。妻の中から分身を引き抜いた。残っていた三回分の精液を掻き出し、黒猫装備を解除してやった。新しい下着と寝間着を着せてやる。
何もしなくてもかわいいのに、猫耳はだめだよねホント。誕生日サイコー。お陰で俺は今日、世界一の幸せ者だったよ。でも、限界までやっちゃってごめんね。妙、ありがとう。
眠る妻の額に口づけると身じろいだ。それがまたかわいらしくて愛おしかった。
黒猫チャンとボク2コスプレ遊戯
Text by mimiko.
2015/08/28
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