全自動卵かけご飯製造機入れ替わり回(53巻)前提の「飼い主と腐ったゴリラ」と同じ設定で、「飼い主と腐ったゴリラ」よりは前の話。
えろ妙近妙の近視点で終盤に銀視点、土視点がちょろっとあります。
男子たちが淫猥な用語を涼しい顔でモノローグってますのでご注意を。
このあと滅茶苦茶セックスしたネタお借りしました。ありがとうございます。
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腐ったゴリラと飼い主
その日もいつものように志村家にいた。ストーカーじゃないよ、パトロールだよ。軒下に潜むこと一時間。厠に行きたくなってお妙さんちの厠を拝借した。すっきりして出てきたらお妙さんに両手首を縄で縛られて文字通りお縄になっちまった。真選組隊長服でしょっ引かれる図なんてさぞかし滑稽だが、そういうプレイだと考えたらばそれはそれでよし。そして連れてこられた広間に着くなり、ベルトを外され、ズボンを下ろされた。いつものようにケツにネギ突っ込まれるお仕置きかと思った。まァ、ネギ突っ込まれるのもそういうプレイだと考えたらばそれはそれでよし。
が、しかし。珍しくボクサーパンツだったその日、俺のイチモツはお妙さんに優しく撫でられた。蹴られたり握りつぶされるものとばかり思ってすっかり縮こまっていたが次の瞬間、超勃起。お妙さんの細い指が優しく俺のものをかたどって、軽くしごかれたらもうやばかった。パンツも下ろされて直にお妙さんの手が添えられて扱かれただけでいきそうだった。なのに、舐めてくれたり口でもしてくれたり、ホントやばかった。すっかりガンガンに立ち上がった俺のモノを見て機嫌をよくしたらしいお妙さんは、着物の裾を摘まみ上げ、いつもは隠れている足を惜しげもなく晒し、俺の膝の上に乗ると俺の裏筋を下着越しで擦った。女物パンツの薄い布一枚隔てて、お妙さんのまんこに擦られてマジでやばかった。
「ねぇ、ゴリラさん。私のここに入れたい?」
こんな迫り方する女、初めてだ。下着の向こうでぬるついた襞が熱い。男が欲しいのはそっちのほうだろうが。誘惑の仕方が露骨だ。もっと雰囲気つくって艶っぽく誘うもんじゃねェのか。普段あんなに俺のことを毛嫌いしてるくせに、こんな下手な誘い方しやがって。背伸びしすぎだ、お妙さん。慣れてないのがバレバレだ。俺をその気にさせたいのなら俺のことを好きだと、たった一言言えばいい。言えないのならその体に聞いてやる。その大事なところで俺をすんなり受け入れてくれたら、今までのことはすべてお妙さんの愛液できれいサッパリ流してやるよ。
「入れたい、お妙さんの中、入りたい」
そう言ったら、余計に膨らんだ。タイミングよく浮いて薄い布の膜の奥へ亀頭が入りこもうとする。入った時のことを想像してぞくりとした。遊びでもかまやしねェ。入れたい。この不器用で可愛い女を犯したい。
「お妙さん、縄ほどいて。お妙さんのおっぱい触りたい。他もいっぱい触ってから入れたい」
布越しに入口を突き上げると小さく声が上がった。
俺のこれが欲しくて疼いてるの?そんな可愛い声で鳴いてくれるの?
「お妙さん……」
やっぱり俺のこと好きなんじゃねェの?
訊けば何もなかったことになるんじゃないかと思って、やっぱり訊けなかった。遊びで男と寝る女じゃないと思ってる。でも、これがただの戯れだったとしても構わないとも思う。逆に俺が遊んでやんよッみたいなイケメン思考と、ゴリラの性欲ナメてんじゃねーぞッみたいな野ゴリラ思考っていうか。それにしても可愛いな。俺を欲しがって体をビクビクさせて……。
呼吸を小さく乱す彼女を見つめていると、お妙さんは俺にキスをした。時折、布越しで突き上げると体を揺らしながらくぐもった声を上げる。舌から伝わってくるその声さえも食っちまいたくなる。食べ合うように舌を愛撫し合って唇を離すと名残惜しそうな表情をしたお妙さんの指が俺の唇に触れた。今度はこちらからキスをしようとするが、かわすように彼女の顔は離れた。その視線の先には両手首を縛った縄へ行く。縄は解かれ、自由になった両手を眺める。手首をきつく縛った痕跡が赤く残っていた。
相当、力入ってる。拘束して、性的虐待……の割にはヌルイ。勝手に入れればいいのに、わざわざ入れたいか聞いてくるってことは、男に突いて欲しいってことだろ?お妙さん的には俺相手でも全然オッケーってことのなの?
「ゴリラさん?」
縄の跡を凝視したままでいると声をかけられ、視線を上げた。
「あ、はい」
「あの、痛かったですか?」
小首を傾げて心配しているお妙さんが可愛い。
「いえ、このくらいは全然。ていうか、聞いてもいいですか」
「はい」
「お妙さん、俺とセックスしてもいいんですか?」
「いいって?」
「お妙さんって俺のこと嫌いでしたよね?」
「え、あ、はい、嫌い……ですよ?」
何かが詰まったような返答に首を傾げる。
ん?ひょっとして、それほど……。
「嫌いじゃないの?」
「嫌いっていうか……あなた、ただの変態ですよね」
「え、ただの変態って言うと……?」
「だって、前もあんなことするし、その前も……」
ぼそぼそと呟くお妙さんは頬を赤く染めて恥ずかしがる。
前も?今回が初じゃないの?慣れてない感じとはいえ、処女じゃねーなとは薄々思ってたよ。ていうかお妙さんの口振りから考えると……俺とお妙さん、前にもセックスしたことあるってことかァァァ?!マジでかァァァ?!おおお落ち着け勲、まずは事実確認だッ!
「お妙さん、あんなことって?」
「目隠ししたり……」
「こんなことって?」
「私の体にハーゲンダッツを落として、ヒヤっとしたところをゴリラさんの熱い舌が……もうヤダッ、これ以上は恥ずかしくて私の口からは言えませんッ」
えェェェェェ?!アレって夢じゃなかったの?!俺の制服のスカーフでお妙さんに目隠しして体中舐めまくったり、バニラ味とバナナ味のアイスを体に塗りたくってシックスナインしたり、お妙さんの後ろの穴の開発したりって、こんな感じで実践してたの?!あれ、そういえばお妙さん、エッチしてる時、なぜかいっつも『ゴリラさん』呼びしてて……。
「あの、お妙さん。俺、近藤勲ですよね?」
「またの名をそう言いますよね。あまりの頭の悪さにご自分のお名前、忘れました?」
にこりと笑って答えるお妙さんに問う。
「だよねェ、アッハッハッ。あの、またの名って?俺、近藤勲っていうのが本名だよね?」
「ここにいるのは真選組局長近藤勲じゃありませんよ。ただの野ゴリラです」
目が丸くなった。いや、どー考えても俺、近藤勲で真選組よ?真選組の制服着てるもん。下は脱がされてるけどボクサーパンツとともに制服のズボンがそこに、くちゃッて置かれてるもん。
「野良ゴリラにエサをあげたら懐いちゃって……」
お妙さんは自分の下着の布を横へやり、俺の亀頭は涎まみれの女陰へと差し込まれた。
「ちょっ、アッ、ナマでなんてッ」
ぬめった肉に根元まで包まれてその熱さに溜息をつく。はぁ、気持ちいい。……じゃなくてッ!
「お妙さん、なんてことするんですかッ、んっ」
ヌルヌルしてすごく熱くてなんだコレ、お妙さんの中やばい。俺のことキュウキュウに締めつけてくる。
「んっ、大丈夫、今日、安全日だから、あっ、まだ動かないで」
「動いてないです、お妙さんが締めつけてくるから、生理的に動いてるだけで、はぁっ、俺は動いてない、くっ」
この娘、すごくいい。この肉の圧迫感堪らねェ。でも……。
「こんなことどこで覚えたんですか。全然ほぐしてないのに、男のモノすんなり呑みこんで、俺は、お妙さんをそんなふうに育てた覚えはありませんよッ」
腰に集まってくる血が熱い。体中の神経が、血管を通って自分のものへと運ばれてしまったように錯覚する。繋がっている箇所以外は感覚が麻痺してしまっているような気がしたが、気のせいだった。お妙さんに顔面を頭突きされ、打った鼻がジンジンと痛い。目の前のお妙さんの眉は釣り上っていた。
「あなたが私をこんな女にしたのよ。確かに私からエサをあげはじめたけど、おかわり繰り返したり、いやらしいことを囁いて、避妊具をつけない男の人のものがどんなにいいか、私に教えたのはあなたよ。私をただのメスゴリラにしたのは、あなたなんだからッ」
腰を浮かしてぎこちなく動く彼女の目尻に涙が光る。
「それを、どこで覚えただなんて責められるのは、心外です、むぅ」
尚もぎこちなく動こうとするお妙さんの唇を奪うように口づけた。瞳を閉じる己の目頭が意図せず熱くなる。
俺だけだって言われてるみてェだ。好きだよ、お妙さん。俺は、不器用で可愛いあなたが好きだ。
甘い唾液を絡めとるように嬲ってから唇を離すと、痺れたしたらしい彼女の舌が、形のよい桜色の唇から覗いていた。
いやらしいことこの上なしだな、お妙さん。
緩んだ口端からこぼれる唾液を舐めとると彼女の腰を抱えて自らの腰を動かしだす。
「ごめんね、お妙さん。俺、お妙さんとエッチなことしたの全部夢だと……」
ん?なんで夢だと思ったんだ?だって、絶対に忘れたくないことだよね。エロ本片手にしなくても、思い出すだけで何回も抜けるエッチばっかだったよ?
俺は、お妙さんと結ばれた出来事をきれいさっぱり忘れていたことに疑問を抱きながら、このあとも滅茶苦茶セックスした。
***
昼下がり、志村家の庭の茂みに銀時は身を潜めていた。
「ふぁっ、ゴリラさぁん、はぁん」
「あ、お妙さんっ、そんな締めちゃダメっ、んんっ」
志村家はいつから動物園ですかコノヤロー。『天才!志村どうぶつ園』にチャンネル合わせたつもりねーぞオイ。神楽に米びつすっからかんにされちまったから、米せびりに来たのになんでゴリラとメスゴリラの交尾を見せられなきゃなんねーんだよコノヤロー。アイツらいつまでもできてねーよ?素振りでいてたくせにすっかりできあがって炊き立てホカホカな湯気あげまくってんじゃねーか。ったく、俺はねェ、オカズをもらいに来たんじゃないんですよ。主食となる米をもらいに来たんですよ。
近藤と妙を眺めながら銀時は右手を伸ばした。
何が面白くて知ってる奴らの交尾見なきゃなんねーんだよ、何も面白くねーよ。ていうかお妙って俺のこと好きだったんじゃなかったっけ?女の子のキャラ、みんな銀さん好き好き矢印出てる感じだったよね?アレ?やっぱ違った?え?俺のモテ認識甘かった?
***
昼下がり、志村家の庭の茂みに土方は身を潜めていた。
「も、いっちゃっ、ああぁんっ……!」
「お妙さっ、俺もいく、はぁ、お妙さん、もう、あぁ、っく、んんっ……!」
あのゴリラ、勤務中になんで女に射精してんの?あの女、なんで近藤さんのザーメン飲んでんの?ああー、近藤さんが言ってた『トシ、ちょっと一服行ってくる!』の一服って、あの女が男の精液飲むのが一服っていうこと?
「あっ、やだァ、ゴリラさん、またおっきくなってるゥ」
「えへ、ごめんね。お妙さん可愛かったからまた大きくなっちゃった、てへ」
って、また腰振りだしたァァァ!ご丁寧に体位変えてハメ直したよォォォ!なんでナマでやりまくりィィィ?!孕んだらどうすんだよ!跡継ぎその女で作るんだったら祝言挙げてからにしろよ!体裁ってもんがあるだろが!何も考えてねェのかよあのゴリラ!だよね、考えてるわけないよね!バカだもんねあのゴリラ!正真正銘のバカなゴリラだもんね!女に突っ込んで腰振りたいだけだもんね!
呆れた土方は、障子全開の広間で繰り広げられる男女の性交を細目で眺めた。不意にすぐ横の茂みから葉の揺れる音がし、そちらを見やった。すると見慣れた銀髪がいた。体勢を整えるように腰を揺らす。
何やってんだコイツ。
「オイ銀髪、ゴリラの交尾で抜いてんじゃねーぞ」
土方は呟くように言った。聞き慣れた男の声に肝を冷やす。
ゲッ、マヨ方!なんでこんなところにッ!つーか抜いてねェェェ!
「バッ!……カ言ってんじゃねーよ。なんで俺がゴリラの交尾で抜かなきゃなんねーんだよ。ポジショニングが悪かったからちょっとポジション変えてただけだよ。コいてねーよ」
「ケッ、そーかよ。まァどっちでもいいが……あとで鼻血拭いとけよ」
指摘された銀時は慌てて手の甲で鼻血を拭った。
ああクソッ、なんでゴリラの交尾で興奮してんだ。まァ生身セックスって裏ビデオよりもレアだもんな。仕方ねー、ウン。これは男の性だ。
ガサガサ―再び葉が揺れる。銀時が土方を見やると、先程の自分と同じ動きで腰を揺らしていた。
「オイ、マヨネーズ。おまえもバカ上司の交尾で盛ってんじゃねーか」
「盛ってねーよッ!俺もポジション悪かっただけだッ!」
「鼻からマヨネーズ出てんぞ」
指摘された土方は慌てて手の甲で鼻の下を拭ったが、何も拭われはしなかった。
「ププッ、やーい引っかかってやんのープククッ」
小馬鹿にされた土方は青筋を立てながら反撃に出た。
「いいのか、あのメスゴリラ、おまえの女じゃなかったのか?」
「いえ、違います。ってか最初っからゴリラの女だろうが。シスコン弟のために嫁に行くのためらってただけだよ。俺はもっとボインでキュッとしてほどよい肉つきな尻の軽い女が好みなんですゥ。あんな断崖絶壁はゴリラにしか登れねーよ。つーか、アイツらいつまで盛ってんだ」
「ああ、まったくだ」
出ていくタイミングを逃し続け、近藤と妙の情事を遠目に眺めていた銀時と土方は、ふたりに気づかれないように庭を抜け出し、志村家を後にする。別々の帰路に就き、同じ夕暮れの空を眺めた。
このあと滅茶苦茶セックスしたくなって滅茶苦茶セックスした。
が、しかし。珍しくボクサーパンツだったその日、俺のイチモツはお妙さんに優しく撫でられた。蹴られたり握りつぶされるものとばかり思ってすっかり縮こまっていたが次の瞬間、超勃起。お妙さんの細い指が優しく俺のものをかたどって、軽くしごかれたらもうやばかった。パンツも下ろされて直にお妙さんの手が添えられて扱かれただけでいきそうだった。なのに、舐めてくれたり口でもしてくれたり、ホントやばかった。すっかりガンガンに立ち上がった俺のモノを見て機嫌をよくしたらしいお妙さんは、着物の裾を摘まみ上げ、いつもは隠れている足を惜しげもなく晒し、俺の膝の上に乗ると俺の裏筋を下着越しで擦った。女物パンツの薄い布一枚隔てて、お妙さんのまんこに擦られてマジでやばかった。
「ねぇ、ゴリラさん。私のここに入れたい?」
こんな迫り方する女、初めてだ。下着の向こうでぬるついた襞が熱い。男が欲しいのはそっちのほうだろうが。誘惑の仕方が露骨だ。もっと雰囲気つくって艶っぽく誘うもんじゃねェのか。普段あんなに俺のことを毛嫌いしてるくせに、こんな下手な誘い方しやがって。背伸びしすぎだ、お妙さん。慣れてないのがバレバレだ。俺をその気にさせたいのなら俺のことを好きだと、たった一言言えばいい。言えないのならその体に聞いてやる。その大事なところで俺をすんなり受け入れてくれたら、今までのことはすべてお妙さんの愛液できれいサッパリ流してやるよ。
「入れたい、お妙さんの中、入りたい」
そう言ったら、余計に膨らんだ。タイミングよく浮いて薄い布の膜の奥へ亀頭が入りこもうとする。入った時のことを想像してぞくりとした。遊びでもかまやしねェ。入れたい。この不器用で可愛い女を犯したい。
「お妙さん、縄ほどいて。お妙さんのおっぱい触りたい。他もいっぱい触ってから入れたい」
布越しに入口を突き上げると小さく声が上がった。
俺のこれが欲しくて疼いてるの?そんな可愛い声で鳴いてくれるの?
「お妙さん……」
やっぱり俺のこと好きなんじゃねェの?
訊けば何もなかったことになるんじゃないかと思って、やっぱり訊けなかった。遊びで男と寝る女じゃないと思ってる。でも、これがただの戯れだったとしても構わないとも思う。逆に俺が遊んでやんよッみたいなイケメン思考と、ゴリラの性欲ナメてんじゃねーぞッみたいな野ゴリラ思考っていうか。それにしても可愛いな。俺を欲しがって体をビクビクさせて……。
呼吸を小さく乱す彼女を見つめていると、お妙さんは俺にキスをした。時折、布越しで突き上げると体を揺らしながらくぐもった声を上げる。舌から伝わってくるその声さえも食っちまいたくなる。食べ合うように舌を愛撫し合って唇を離すと名残惜しそうな表情をしたお妙さんの指が俺の唇に触れた。今度はこちらからキスをしようとするが、かわすように彼女の顔は離れた。その視線の先には両手首を縛った縄へ行く。縄は解かれ、自由になった両手を眺める。手首をきつく縛った痕跡が赤く残っていた。
相当、力入ってる。拘束して、性的虐待……の割にはヌルイ。勝手に入れればいいのに、わざわざ入れたいか聞いてくるってことは、男に突いて欲しいってことだろ?お妙さん的には俺相手でも全然オッケーってことのなの?
「ゴリラさん?」
縄の跡を凝視したままでいると声をかけられ、視線を上げた。
「あ、はい」
「あの、痛かったですか?」
小首を傾げて心配しているお妙さんが可愛い。
「いえ、このくらいは全然。ていうか、聞いてもいいですか」
「はい」
「お妙さん、俺とセックスしてもいいんですか?」
「いいって?」
「お妙さんって俺のこと嫌いでしたよね?」
「え、あ、はい、嫌い……ですよ?」
何かが詰まったような返答に首を傾げる。
ん?ひょっとして、それほど……。
「嫌いじゃないの?」
「嫌いっていうか……あなた、ただの変態ですよね」
「え、ただの変態って言うと……?」
「だって、前もあんなことするし、その前も……」
ぼそぼそと呟くお妙さんは頬を赤く染めて恥ずかしがる。
前も?今回が初じゃないの?慣れてない感じとはいえ、処女じゃねーなとは薄々思ってたよ。ていうかお妙さんの口振りから考えると……俺とお妙さん、前にもセックスしたことあるってことかァァァ?!マジでかァァァ?!おおお落ち着け勲、まずは事実確認だッ!
「お妙さん、あんなことって?」
「目隠ししたり……」
「こんなことって?」
「私の体にハーゲンダッツを落として、ヒヤっとしたところをゴリラさんの熱い舌が……もうヤダッ、これ以上は恥ずかしくて私の口からは言えませんッ」
えェェェェェ?!アレって夢じゃなかったの?!俺の制服のスカーフでお妙さんに目隠しして体中舐めまくったり、バニラ味とバナナ味のアイスを体に塗りたくってシックスナインしたり、お妙さんの後ろの穴の開発したりって、こんな感じで実践してたの?!あれ、そういえばお妙さん、エッチしてる時、なぜかいっつも『ゴリラさん』呼びしてて……。
「あの、お妙さん。俺、近藤勲ですよね?」
「またの名をそう言いますよね。あまりの頭の悪さにご自分のお名前、忘れました?」
にこりと笑って答えるお妙さんに問う。
「だよねェ、アッハッハッ。あの、またの名って?俺、近藤勲っていうのが本名だよね?」
「ここにいるのは真選組局長近藤勲じゃありませんよ。ただの野ゴリラです」
目が丸くなった。いや、どー考えても俺、近藤勲で真選組よ?真選組の制服着てるもん。下は脱がされてるけどボクサーパンツとともに制服のズボンがそこに、くちゃッて置かれてるもん。
「野良ゴリラにエサをあげたら懐いちゃって……」
お妙さんは自分の下着の布を横へやり、俺の亀頭は涎まみれの女陰へと差し込まれた。
「ちょっ、アッ、ナマでなんてッ」
ぬめった肉に根元まで包まれてその熱さに溜息をつく。はぁ、気持ちいい。……じゃなくてッ!
「お妙さん、なんてことするんですかッ、んっ」
ヌルヌルしてすごく熱くてなんだコレ、お妙さんの中やばい。俺のことキュウキュウに締めつけてくる。
「んっ、大丈夫、今日、安全日だから、あっ、まだ動かないで」
「動いてないです、お妙さんが締めつけてくるから、生理的に動いてるだけで、はぁっ、俺は動いてない、くっ」
この娘、すごくいい。この肉の圧迫感堪らねェ。でも……。
「こんなことどこで覚えたんですか。全然ほぐしてないのに、男のモノすんなり呑みこんで、俺は、お妙さんをそんなふうに育てた覚えはありませんよッ」
腰に集まってくる血が熱い。体中の神経が、血管を通って自分のものへと運ばれてしまったように錯覚する。繋がっている箇所以外は感覚が麻痺してしまっているような気がしたが、気のせいだった。お妙さんに顔面を頭突きされ、打った鼻がジンジンと痛い。目の前のお妙さんの眉は釣り上っていた。
「あなたが私をこんな女にしたのよ。確かに私からエサをあげはじめたけど、おかわり繰り返したり、いやらしいことを囁いて、避妊具をつけない男の人のものがどんなにいいか、私に教えたのはあなたよ。私をただのメスゴリラにしたのは、あなたなんだからッ」
腰を浮かしてぎこちなく動く彼女の目尻に涙が光る。
「それを、どこで覚えただなんて責められるのは、心外です、むぅ」
尚もぎこちなく動こうとするお妙さんの唇を奪うように口づけた。瞳を閉じる己の目頭が意図せず熱くなる。
俺だけだって言われてるみてェだ。好きだよ、お妙さん。俺は、不器用で可愛いあなたが好きだ。
甘い唾液を絡めとるように嬲ってから唇を離すと、痺れたしたらしい彼女の舌が、形のよい桜色の唇から覗いていた。
いやらしいことこの上なしだな、お妙さん。
緩んだ口端からこぼれる唾液を舐めとると彼女の腰を抱えて自らの腰を動かしだす。
「ごめんね、お妙さん。俺、お妙さんとエッチなことしたの全部夢だと……」
ん?なんで夢だと思ったんだ?だって、絶対に忘れたくないことだよね。エロ本片手にしなくても、思い出すだけで何回も抜けるエッチばっかだったよ?
俺は、お妙さんと結ばれた出来事をきれいさっぱり忘れていたことに疑問を抱きながら、このあとも滅茶苦茶セックスした。
***
昼下がり、志村家の庭の茂みに銀時は身を潜めていた。
「ふぁっ、ゴリラさぁん、はぁん」
「あ、お妙さんっ、そんな締めちゃダメっ、んんっ」
志村家はいつから動物園ですかコノヤロー。『天才!志村どうぶつ園』にチャンネル合わせたつもりねーぞオイ。神楽に米びつすっからかんにされちまったから、米せびりに来たのになんでゴリラとメスゴリラの交尾を見せられなきゃなんねーんだよコノヤロー。アイツらいつまでもできてねーよ?素振りでいてたくせにすっかりできあがって炊き立てホカホカな湯気あげまくってんじゃねーか。ったく、俺はねェ、オカズをもらいに来たんじゃないんですよ。主食となる米をもらいに来たんですよ。
近藤と妙を眺めながら銀時は右手を伸ばした。
何が面白くて知ってる奴らの交尾見なきゃなんねーんだよ、何も面白くねーよ。ていうかお妙って俺のこと好きだったんじゃなかったっけ?女の子のキャラ、みんな銀さん好き好き矢印出てる感じだったよね?アレ?やっぱ違った?え?俺のモテ認識甘かった?
***
昼下がり、志村家の庭の茂みに土方は身を潜めていた。
「も、いっちゃっ、ああぁんっ……!」
「お妙さっ、俺もいく、はぁ、お妙さん、もう、あぁ、っく、んんっ……!」
あのゴリラ、勤務中になんで女に射精してんの?あの女、なんで近藤さんのザーメン飲んでんの?ああー、近藤さんが言ってた『トシ、ちょっと一服行ってくる!』の一服って、あの女が男の精液飲むのが一服っていうこと?
「あっ、やだァ、ゴリラさん、またおっきくなってるゥ」
「えへ、ごめんね。お妙さん可愛かったからまた大きくなっちゃった、てへ」
って、また腰振りだしたァァァ!ご丁寧に体位変えてハメ直したよォォォ!なんでナマでやりまくりィィィ?!孕んだらどうすんだよ!跡継ぎその女で作るんだったら祝言挙げてからにしろよ!体裁ってもんがあるだろが!何も考えてねェのかよあのゴリラ!だよね、考えてるわけないよね!バカだもんねあのゴリラ!正真正銘のバカなゴリラだもんね!女に突っ込んで腰振りたいだけだもんね!
呆れた土方は、障子全開の広間で繰り広げられる男女の性交を細目で眺めた。不意にすぐ横の茂みから葉の揺れる音がし、そちらを見やった。すると見慣れた銀髪がいた。体勢を整えるように腰を揺らす。
何やってんだコイツ。
「オイ銀髪、ゴリラの交尾で抜いてんじゃねーぞ」
土方は呟くように言った。聞き慣れた男の声に肝を冷やす。
ゲッ、マヨ方!なんでこんなところにッ!つーか抜いてねェェェ!
「バッ!……カ言ってんじゃねーよ。なんで俺がゴリラの交尾で抜かなきゃなんねーんだよ。ポジショニングが悪かったからちょっとポジション変えてただけだよ。コいてねーよ」
「ケッ、そーかよ。まァどっちでもいいが……あとで鼻血拭いとけよ」
指摘された銀時は慌てて手の甲で鼻血を拭った。
ああクソッ、なんでゴリラの交尾で興奮してんだ。まァ生身セックスって裏ビデオよりもレアだもんな。仕方ねー、ウン。これは男の性だ。
ガサガサ―再び葉が揺れる。銀時が土方を見やると、先程の自分と同じ動きで腰を揺らしていた。
「オイ、マヨネーズ。おまえもバカ上司の交尾で盛ってんじゃねーか」
「盛ってねーよッ!俺もポジション悪かっただけだッ!」
「鼻からマヨネーズ出てんぞ」
指摘された土方は慌てて手の甲で鼻の下を拭ったが、何も拭われはしなかった。
「ププッ、やーい引っかかってやんのープククッ」
小馬鹿にされた土方は青筋を立てながら反撃に出た。
「いいのか、あのメスゴリラ、おまえの女じゃなかったのか?」
「いえ、違います。ってか最初っからゴリラの女だろうが。シスコン弟のために嫁に行くのためらってただけだよ。俺はもっとボインでキュッとしてほどよい肉つきな尻の軽い女が好みなんですゥ。あんな断崖絶壁はゴリラにしか登れねーよ。つーか、アイツらいつまで盛ってんだ」
「ああ、まったくだ」
出ていくタイミングを逃し続け、近藤と妙の情事を遠目に眺めていた銀時と土方は、ふたりに気づかれないように庭を抜け出し、志村家を後にする。別々の帰路に就き、同じ夕暮れの空を眺めた。
このあと滅茶苦茶セックスしたくなって滅茶苦茶セックスした。
腐ったゴリラと飼い主
Text by mimiko.
2014/03/06
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